日本化学工業、福島第一工場でチタン酸バリウム増強

・AIサーバー向け電子セラミック材料の対応力1.5倍へ

日本化学工業(東京都江東区)は8月18日、福島県郡山市の福島第一工場で、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の誘電体材料として使用されるチタン酸バリウムの生産設備を増強すると発表した。AIデータセンター市場の拡大に伴う高性能MLCCの需要増に対応するもので、2027年度の増強完了、同年度の稼働開始を予定している。

今回の設備増強により、チタン酸バリウムの供給能力を拡充し、AIサーバーをはじめ、高速通信を支えるネットワーク機器や関連電子機器向けの高性能MLCC市場に対応する。

近年、生成AIの普及を背景にAIデータセンター市場が拡大しており、AIサーバーやネットワーク機器などに搭載される高性能MLCCの需要も世界的に増加している。MLCC市場は今後も成長が見込まれ、特にAIサーバー関連用途が市場拡大をけん引するとみられている。

同社は長年にわたりチタン酸バリウムの研究開発に取り組み、微粒子合成や粒径制御などの独自技術を蓄積してきた。近年はAIサーバー向けを含む高性能MLCC用途に対応した製品開発を進めており、国内外で採用が拡大している。

今回の増強では、こうした需要拡大に対応するとともに、安定供給体制を強化する。市場の成長スピードや顧客の中長期的な需要拡大を見据え、生産能力の拡充、生産基盤の高度化、サプライチェーン全体の強靭化にも取り組む。

能力増強後の電子セラミック材料におけるAIサーバー向け需要への対応力は、現行比約1.5倍となる見込み。同対応力には、チタン酸バリウムに加え、その原料となる高純度炭酸バリウムも含めて算定している。

チタン酸バリウムを重要な戦略製品と位置付け、研究開発による新たな価値創出と生産基盤への継続投資を進めることで、拡大するAIサーバー関連市場および電子部品市場への供給力を高め、中長期的な事業成長につなげる。

■増設概要
▽立地=福島県郡山市、日本化学工業・福島第一工場内
▽対象=チタン酸バリウム生産設備
▽増強完了=2027年度予定
▽稼働開始=2027年度予定

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