バルメット、フィンランド初のCO₂液化プラント向け自動化システムを受注、バイオガス由来CO₂の有効利用を支援

バルメット(Valmet) :2026年7月16日

バルメットは、スオメン・ビオボイマ(Suomen Biovoima Oy)から、フィンランド・メンツァラ(Mäntsälä)にあるオーリス・エネルギア(Auris Energia)のバイオガスプラント向けCO₂液化設備に導入する分散制御システム「バルメットDNAe(Valmet DNAe Distributed Control System:DCS)」を受注したと発表した。同設備は、この技術を採用したフィンランド初のCO₂液化プラントとなる。

同プロジェクトは、バイオガスプラントで発生するCO₂を回収・有効利用することで、グリーントランジション(環境負荷の低い社会への移行)を推進する取り組みである。オーリス・エネルギアのバイオガス製造工程で副生するCO₂を大気中へ放出する代わりに、スオメン・ビオボイマの技術で回収・精製・液化し、コンクリート製造などの産業用途に再利用する。コンクリート内ではCO₂が建材中に恒久的に固定されるため、エネルギー生産のカーボンフットプリント削減と資源循環の促進に貢献する。

スオメン・ビオボイマの営業マネージャー、ミッコ・ベングツ(Mikko Bengts)氏は、「CO₂を回収・活用することで排出物を価値ある製品へ転換し、プラント全体の効率向上を実現できる。バルメットとの協業により先進的な自動化技術を導入し、今後のプロジェクトへ展開していく」とコメントした。

■自動化で資源利用効率を向上

バルメットの自動化ソリューションは、高度なプロセス制御とリアルタイム監視機能により、エネルギーや原材料、人員の効率的な活用を実現する。自動制御によって手動操作を最小限に抑えるほか、高度なセキュリティ機能を備え、無人運転にも対応する。

また、プラント運転データや主要業績評価指標(KPI)の監視・報告機能を強化し、運転状況の可視化と製品品質の安定化、運転最適化を支援する。

バルメットのオートメーション事業部シニアセールスマネージャー、マッティ・ミーナライネン(Matti Miinalainen)氏は、「サイバーセキュリティを備えた堅牢なバルメットDNAeシステムと、スオメン・ビオボイマの独自プロセス技術を組み合わせることで、オーリス・エネルギアのバイオガスプラントに高い付加価値を提供する。自動化は持続可能性と事業競争力の双方を高める好例となる」と述べた。

■ライフサイクルを見据えた長期運用

今回のシステムは長期運用を前提に設計されており、バルメットは納入後も保守サービスやシステム更新、機能拡張を継続的に提供する。これにより、顧客は変化する運用要件へ柔軟に対応しながら、設備性能の維持・向上と投資効果の最大化を図ることができる。

プロジェクトは段階的に進められ、主要システムは2026年11月に納入、据え付けは同年12月、運転開始は2027年第1四半期を予定している。受注はバルメットの2026年第2四半期受注実績に計上されるが、契約金額は公表していない。

スオメン・ビオボイマは、バイオメタン・バイオガスプラントのEPCや設備更新、物流・供給ソリューション、保守サービスを提供するフィンランド企業で、北欧諸国、バルト三国、ポーランドでも事業を展開している。一方、オーリス・エネルギアは1860年創業のエネルギー企業で、天然ガスやバイオガス、熱・蒸気供給などを手掛け、フィンランド国内で約2万社・件の顧客にサービスを提供している。

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