安川電機、Google DeepMindの生成AIと連携した「エージェンティック・ロボットシステム」を開発

安川電機は7月15日、AIロボット「MOTOMAN NEXT」とGoogle DeepMindの生成AI「Gemini Robotics ER 1.6」を連携させた「エージェンティック・ロボットシステム」を開発したと発表した。ロボットが現場の状況を自ら認識・判断し、作業手順を組み立てて実行することで、労働力不足を背景に需要が高まる製造・物流現場の高度な自動化を目指す。

同システムは、人が詳細なプログラムやティーチングを行わなくても、「この部品を仕分けてほしい」といった大まかな指示を与えるだけで、生成AIが作業内容を理解し、ロボットが状況に応じて自律的に一連の作業を遂行するのが特徴。従来、自動化が難しかった変種変量生産や柔軟な現場対応への適用が期待される。

システムでは、生成AIが作業内容を判断する「頭脳」の役割を担い、AIロボット「MOTOMAN NEXT」がその判断を実際の動作へとつなげる「身体」の役割を担う。ロボット本体には、自律作業に必要な各種機能が標準搭載されている。

具体的には、現場や対象物の位置・形状を高精度に認識する「マシンビジョンサービス」、障害物を回避しながら最適な動作経路を自動生成する「パスプランニングサービス」、対象物の把持状態や接触を検知する「力覚サービス」を備え、生成AIの判断を現実の作業へ正確に反映する。

主な特徴として、詳細なプログラミングや事前ティーチングを不要とし、生成AIが作業手順を自動構築する点を挙げる。また、搬送中にワークを落下させるなど想定外の事象が発生した場合でも、ロボットが状況を認識して自らリカバリーし、作業を再開できる。

さらに、生産管理システムなどとの連携にも対応し、部品不足を検知した際に発注情報を自動で連携するなど、ロボット作業と社内システムを結び付けた運用も可能としている。

安川電機は、長年培ってきたロボット制御技術とGoogle DeepMindの生成AIを組み合わせることで、現場で実用可能なエージェンティック・ロボットシステムの実現を目指す。今後は実用化と社会実装に向けた開発を加速し、適用分野や提供時期については準備が整い次第公表する方針。製造業や物流分野におけるさらなる自動化・自律化への貢献を図る。

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