・約4kmのEPC契約締結、年間100万t規模の水素供給インフラ構築
日本水素エネルギー(JSE、東京都港区)とJFEエンジニアリング(東京都千代田区)は7月13日、川崎臨海部に建設する国内初の高圧水素パイプラインのEPC(設計・調達・建設)契約を締結したと発表した。JFEエンジニアリングが設計から資機材調達、建設工事まで一貫して担当し、大規模水素サプライチェーン構築に向けた基幹インフラ整備を進める。
本契約は、JSEが事業主体として推進する国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金(GI基金)事業「大規模水素サプライチェーンの構築」の一環である「液化水素サプライチェーンの商用化実証」に基づくもの。
建設する高圧水素パイプラインは、川崎臨海部扇島で建設中の「川崎LH₂ターミナル」へ国内で製造された水素を供給する設備で、総延長は約4km。JFEエンジニアリングが、長年培ってきたパイプライン建設技術と豊富な施工実績を活用し、EPC業務を遂行する。
川崎LH₂ターミナルは、海外から輸送される液化水素(LH₂)の受け入れ、貯蔵、供給を担う大規模水素拠点として整備が進められている。本パイプラインは、商用化実証期間中に国内製造水素の供給設備として活用される計画である。
さらに、実証完了後の社会実装段階では、ターミナルで受け入れた液化水素を気化し、川崎臨海部の需要家へ大量供給するための重要なインフラとなる。供給された水素は、需要家において発電や熱利用などに活用される予定。
両社によると、本パイプラインは将来的な水素需要拡大を見据え、最大で年間100万t規模の水素需要に対応可能な設計を想定している。大量輸送を目的とした国内初の高圧水素パイプラインとして、産業分野の脱炭素化を支える基盤設備となる。
JFEエンジニアリングは、これまで国内外でエネルギー関連パイプラインやインフラ設備の建設に携わってきた実績を持つ。今回のプロジェクトを通じて、水素社会の実現に向けた技術基盤の構築を推進する。
両社は、川崎臨海部を起点とした水素供給網の形成を通じ、国内におけるカーボンニュートラル社会の実現に貢献していく方針である。
■プロジェクト概要
・事業名:大規模水素サプライチェーンの構築「液化水素サプライチェーンの商用化実証」
・事業主体:日本水素エネルギー(JSE)
・対象設備:高圧水素パイプライン
・建設場所:川崎臨海部(神奈川県川崎市)
・延長:約4km
・担当範囲:EPC(設計・調達・建設)
・EPC事業者:JFEエンジニアリング
・将来対応能力:最大年間100万t規模の水素需要に対応可能
・供用目的:川崎LH₂ターミナルから臨海部需要家への水素供給インフラ
■年表
2026年7月 JSEとJFEエンジニアリングが高圧水素パイプラインEPC契約を締結
2026年以降 川崎LH₂ターミナル関連設備の整備、商用化実証を推進
実証完了後 液化水素を活用した臨海部需要家向け水素供給を開始予定
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