プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies):2026年7月14日
プライメタルズ テクノロジーズは、オウトクンプステンレスUSA(Outokumpu Stainless USA)の米国アラバマ州カルバート製鉄所向けに、180トンツインステーション式取鍋精錬炉(LF)の更新工事を受注した。既設の取鍋処理ステーションを更新し、CO₂排出量の削減や温度制御性能の向上、操業の柔軟性強化を図る。新設備は2028年3月の稼働開始を予定している。
■プロジェクト概要
今回のプロジェクトでは、2012年に導入された既設取鍋処理ステーションを、180トンツインステーション式取鍋精錬炉へ更新する。既存レイアウトや基礎を活用して設備を設置することで、工場操業への影響を抑えながら円滑な設備統合を実現する。
カルバート工場では、最大100%のステンレススクラップを電気アーク炉(EAF)で溶解した後、AOD(アルゴン酸素脱炭)炉で精錬を行っている。2基ある取鍋処理ステーションのうち1基をツインステーション式取鍋精錬炉へ更新することで、AOD炉後の電気加熱能力を追加し、AODプロセス全体の操業柔軟性を高める。
供給範囲には、スイングガントリーシステム一体型の水冷式レードルカバー、高電流システムを備えた特許取得済み電極導体アーム、自動アルゴンランシング設備、油圧システム、「Melt Expert」電極制御システム、受変電設備、レベル1オートメーションなどが含まれる。
■生産性とエネルギー効率を向上
制御システム「Melt Expert」は、溶解プロセスをリアルタイムで動的制御し、操業の安定化と生産性向上を支援する。生産量や操業効率の低下を抑制するとともに、エネルギー消費量を削減し、電力コストの低減にも寄与する。
今回の更新により、工場全体ではCO₂排出量削減に加え、温度制御精度の向上や操業効率改善など、製鋼プロセス全体の競争力強化が期待される。
プライメタルズ テクノロジーズとオウトクンプステンレスUSAは長年にわたり協力関係を築いており、カルバート工場では160トン電気アーク炉(EAF)、180トンAOD炉、180トン取鍋処理ステーション2基、シングルストランドスラブ連続鋳造機で構成される製鋼設備を同社が設計・供給。設備は2013年に引き渡されている。
オウトクンプは持続可能なステンレス鋼の世界的メーカーで、製品は95%のリサイクル材を使用し、100%リサイクル可能としている。カルバート工場は米国内でも先進的なステンレス製造拠点の一つであり、同社の北米事業の中核を担っている。
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