矢崎総業(東京都港区)は7月15日、静岡県裾野市の研究開発・管理拠点「Y-CITY」内にイノベーション施設「Innovation Hub – REN(錬)」を開設し、AI・ロボティクスを活用した次世代ものづくりの取り組みを本格始動したと発表した。フィジカルAIやヒューマノイドロボットを軸に、次世代スマートファクトリーの開発拠点として、産学連携や社外パートナーとの共創を進める。
■自働化検証から生産技術構築まで一貫対応
同社は創業85年で培ったものづくりの知見を土台に、自働機の検証から生産技術構築までを一貫して手掛ける体制を敷く。開発初期段階で課題を洗い出す「フロントローディング」を推進することで、顧客・パートナーとの連携を強化し、リードタイム短縮と開発スピード向上を図る考え。
■人手依存工程にAI・ロボティクス投入、遠隔支援ロボットも
労働環境面では、人手に依存する工程へのAI・ロボティクス導入を積極化する。重量物搬送の負荷軽減に加え、遠隔支援ロボットにより場所を問わない働き方の実現を目指し、多様な人材が働きやすい「人にやさしい工場」づくりを掲げる。同社は「ロボットで人を置き換えるのではなく、人とロボットが強みを活かし協働する」姿勢を強調しており、テクノロジー活用と人重視の両立を今後のものづくりの軸に据える。
■自律型ヒューマノイド、国内初の体制構築へ
施設の目玉となるのがヒューマノイドロボットの導入だ。従来の指示追従型とは異なり、自ら考え学習しながら人の動作を再現する自律性を備えたロボットを採用する。同社はこうした自律型ヒューマノイドの活用に向けて国内初となる体制構築を進め、長年の生産現場ノウハウを生かして早期の実装を目指す方針。
■FACTORY Xと在庫戦略モデル、東京科学大とヒューマノイド共同研究
このほか、在庫戦略モデルの開発・展開を行うFACTORY Xと連携し、従来は経験や勘に頼っていた在庫管理の戦略的・ロジカルな最適化に着手。研究開発面では東京科学大学とヒューマノイド・協働ロボット分野で共同研究を進めるほか、AIソリューションを手掛ける中国企業とも連携し、社外との共創を広げている。
■施設概要
名称:Innovation Hub – REN(錬)
所在地:静岡県裾野市御宿1500
敷地面積:12,647m²
延床面積:3,682m²
■矢崎総業について
1941年創業。ワイヤーハーネスで世界トップクラスのシェアを持ち、自動車部品やエネルギー機器の開発・製造・販売を展開。世界46の国・地域に拠点を置き、グローバルに事業を行っている。
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