東京ガス・TGES・ヤンマー、水素混焼コージェネ実証に成功

・既設ガスエンジンを現地改造、最大20%水素混焼で運転継続性を確認

東京ガス東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES、東京都港区)、ヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区)は、既設の都市ガス仕様コージェネレーションシステムを対象に、水素混焼運転の実証試験に成功した。既存設備を現地改造することで、水素混焼時でも都市ガス専焼時と同等の運用性・環境性能を維持するとともに、水素供給停止時には都市ガス専焼へ切り替えて運転を継続できることを確認した。既設ガスコージェネ設備への水素利用展開に向けた技術的な適用検討が可能な段階に入った。

今回の実証試験は、ヤンマーエネルギーシステム製の都市ガス仕様ガスコージェネレーションシステム「EP370G」(出力370kW)を対象に、東京ガス千住テクノステーション(東京都荒川区)で実施した。東京ガスおよびTGESが構築した水素供給設備を活用し、水素混焼率最大20%での運転を検証した。

試験では、既設機器に対して現地改造を施し、水素を混焼した状態で安定運転を実現。都市ガス専焼時の運転性能を損なうことなく、発電運用が可能であることを確認した。また、水素供給設備側の停止などにより水素供給が途絶えた場合でも、自動的に都市ガス専焼へ移行し、設備運転を継続できることを確認した。

水素混焼は、既存のガスエンジン発電設備を活用しながら温室効果ガス排出量を低減できる手法として注目されている。一方、新規設備への導入だけでなく、既設設備への適用性や安全性、運用面での対応が課題となっている。今回の実証成果により、稼働中のガスコージェネ設備についても、水素利用による脱炭素化の選択肢が広がることになる。

3社は今後、顧客ニーズに応じて個別案件ごとの技術検討を進め、既設コージェネレーションシステムへの水素活用拡大を目指す。

■実証試験概要

▽対象設備
ガスコージェネレーションシステム「EP370G」(ヤンマーエネルギーシステム製)
水素供給設備(東京ガス、TGES構築)

▽実施場所
東京ガス千住テクノステーション(東京都荒川区)

▽出力
370kW

▽水素混焼率
最大20%

■各社の取り組み

東京ガスおよびTGESは、法人向けソリューションブランド「IGNITURE」を通じ、脱炭素化、エネルギー利用の最適化、事業継続性向上に向けたサービス提供を推進している。今回の水素混焼技術も、既存エネルギー設備を活用した脱炭素ソリューションの一つとして展開を検討する。

ヤンマーグループは、持続可能な社会の実現に向けた「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進しており、GHG排出量ゼロの企業活動や資源循環型社会の実現、お客さまのGHG排出削減への貢献を目標に掲げている。今回の実証は、同取り組みにおけるエネルギー分野の脱炭素技術開発の一環となる。

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