JFEエンジニアリング、SMASと提携、バッテリー交換式EVの社会実装を加速

JFEエンジニアリングと住友三井オートサービス(SMAS)は7月9日、バッテリー交換式EV(電気自動車)の社会実装に向けて提携したと発表した。JFEエンジニアリングが培ってきたバッテリー交換技術とSMASの全国規模の営業・顧客基盤を組み合わせ、パッカー車(ごみ収集車)や配送車など商用EVの普及拡大を図る。自治体や民間企業におけるモビリティの脱炭素化と、持続可能な地域・物流インフラの構築を目指す。

近年、脱炭素化の流れを背景に商用車のEV化ニーズが高まる一方、ごみ収集や物流の現場では、充電時間による稼働率低下や航続距離が課題となっている。両社は、こうした課題を解決する手段として、短時間でバッテリー交換が可能な交換式EVの普及を推進する。

JFEエンジニアリングは2018年から自治体や民間企業との実証事業を通じて、バッテリー交換式EVと交換ステーションの開発・運用技術を蓄積してきた。また、自治体や物流事業者と共同でバッテリー交換式EVパッカー車の開発・実証を進めるほか、全国30自治体と連携し、自社が手掛けた廃棄物発電施設の電力を活用する地産地消型エネルギー事業を展開しており、供給量ベースで国内トップクラスの実績を有している。

一方、SMASは国内有数のオートリース事業者として、EV導入支援やリユースEV事業、EV運用最適化サービスを展開している。今回の提携では、JFEエンジニアリングがバッテリー交換式EV車両と交換ステーションの開発・整備を担当し、SMASが自治体や民間企業への導入提案、車両リース、運用支援を担う役割分担とする。

バッテリー交換式EVは、専用ステーションで車載バッテリーを58~90秒で自動交換できるシステムを採用している。充電待機時間を大幅に削減できることから、高い稼働率が求められる商用車への適用が期待されている。

今後は自治体や民間企業での実証事業を拡大するとともに、新たなパートナーとの連携も推進する。パッカー車では、廃棄物発電由来の電力を交換用バッテリーに活用し、資源とエネルギーの地域循環モデルの構築を目指す。配送車では、交換用バッテリーを地域の再生可能エネルギーの蓄電・活用に利用することで、分散型エネルギー資源として活用する新たな地域エネルギーモデルの実現を図る。

今回の提携は、商用EVの導入促進に加え、地域エネルギーの有効活用や物流の脱炭素化を一体的に進める取り組みとして注目される。バッテリー交換技術とリース・運用サービスを組み合わせたビジネスモデルの確立により、自治体や物流業界での普及拡大が期待される。

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