日立建機は7月28日、100%子会社のブラッドケン(Bradken Pty Ltd)がペルー・チルカ市に建設した大型ミルライナー生産拠点「チルカ鋳造工場」の稼働を開始したと発表した。世界有数のミルライナー需要地である南米市場への供給能力を強化し、マイニング事業の拡大を加速する。
同工場は7月に操業を開始し、7月9日に開所式を開催。ペルー政府、オーストラリア政府、日本国大使館の関係者のほか、顧客やブラッドケン関係者ら約460人が出席した。
ブラッドケンは工場設立に向け、2024年1月にファンテック(Fundacion Technologica S.A.)から鋳造工場の用地や建屋、一部設備を取得した。これまで南米向けミルライナーは主にインドやカナダから供給していたが、新工場の稼働により、銅や鉄鉱石の採掘が盛んなペルーやチリを中心とする顧客への納期短縮と安定供給を実現する。
ミルライナーは、鉱山で採掘した鉱石を粉砕する設備「ミル」の内壁に装着する耐摩耗部品で、摩耗に応じた定期交換が必要な消耗品である。鉱山の安定操業を支える重要部品であり、ブラッドケンは世界的な有力サプライヤーの一社となっている。
チルカ鋳造工場では、直径最大40フィート(約12メートル)の大型ミル向けライナーを製造できる。生産能力は年間2万トンで、生産量を段階的に引き上げ、2029年度までに年間約1万9,000トンの生産体制を確立する計画だ。
同社は2023~2027年度に総額1億200万米ドル(約140億円)を投資する計画で、工場敷地面積は約62万㎡、建屋面積は約28万㎡に及ぶ。
日立建機グループは中期経営計画「LANDCROS 2028」において、マイニング事業と中南米事業を重点分野に位置付けている。今回の新工場を南米向けミルライナー事業の中核拠点として活用し、製品供給体制の強化とともに、中南米での事業基盤強化を進める。
日立建機の平野耕太郎執行役会長兼CEOは、「チルカ鋳造工場の開所は中南米事業強化に向けた重要な一歩だ。迅速な製品供給拠点としてだけでなく、地域社会とともに成長する拠点として位置付け、人材育成や雇用創出を通じてペルーの産業発展にも貢献していく」とコメントしている。
■チルカ鋳造工場 概要
所在地:Baja Grande sector, Quebrada Parca zone, Chilca district, Cañete province, Lima, Peru(ペルー・チルカ市)
稼働開始年月:2026年7月
面積:土地62万m2、建屋28万m2
投資額:2023~2027 年度の総投資額は10,200 万US ドル(約140 億円)
※日立建機想定為替レート1USドル=141円で算出。
生産品目:ミルライナー
生産能力:20,000トン/年
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