リープヘル、水素燃焼エンジン搭載ホイールローダ「L 566 H」の特徴を紹介、大型建機向け次世代動力を提案

リープヘル(Liebherr):2026年6月29日

リープヘルは、水素燃焼エンジンを採用した大型ホイールローダ「L 566 H」の特徴を公表し、大型建設機械向けの新たな動力方式として水素活用を推進していることを明らかにした。2025年開催の建機展示会「バウマ(Bauma)2025」などで披露された試作機で、従来の機械性能を維持しながら代替エネルギーを組み合わせ、高出力・高効率・高生産性の実現を目指している。

同社は、技術中立の開発方針のもと、水素駆動システムが大型建機において実用性の高い選択肢となることを実運用環境で検証している。

■大型ホイールローダに必要な高出力を確保

リープヘルによる試験では、水素は最大40トンクラスまでの大型建機との親和性が高いことが確認されたという。同社が開発した水素燃焼エンジンは、大量のエネルギーを効率的に供給でき、高い出力性能と耐久性を備える。

これにより、「L 566 H」はディーゼルエンジン搭載機と同等の作業性能を発揮するとしている。

■短時間補給で連続稼働を実現

「L 566 H」は1シフト分の稼働をカバーできる設計とし、燃料補給後は約10~15分で再稼働が可能。補給方法は定置式水素ステーションに加え、移動式補給設備にも対応する。

こうした仕組みにより、インフラ整備が限定的な建設現場でも柔軟な運用を可能にする。

■実績ある駆動技術と水素エンジンを融合

同機は、リープヘルが展開する実績ある「XPower」機械コンセプトをベースとしており、同社独自の動力分配式駆動システム「XPowerドライブ」を採用している。

水素エンジンは、スイス・ビュル(Bulle)にあるコンポーネント事業部門のエンジン工場で開発された。ディーゼル機と同様に機体設計へ統合されており、効率性、品質、保守性の向上につながるとしている。

■過酷な現場環境でも高い適応性

堅牢なコンポーネント構成と十分な燃料搭載能力により、砂利採取場や採石場など高負荷環境への適性も高い。

現在、建設会社ストラバッグ(STRABAG)が、オーストリア・グラートコルン(Gratkorn)のカンツェルシュタイン採石場(Kanzelstein quarry)で複数年にわたる実証試験を実施しており、水素駆動技術の高度化に向けた運用データを収集している。

■グリーン水素活用で実質的な排出ゼロ運転へ

風力、水力、太陽光など再生可能エネルギー由来のグリーン水素を使用した場合、水素燃焼エンジンはCO₂を排出せず、窒素酸化物(NOx)の発生も極めて低い水準に抑えられる。

「L 566 H」は、高出力を維持しながら環境負荷低減を両立し、施工現場の持続可能性向上に貢献するソリューションとして位置付けられる。

リープヘルは、大型建設機械向けに水素を活用した駆動技術が、信頼性・効率性・実用性を兼ね備えた選択肢になり得ることを示していく方針。

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