パルフィンガー(PALFINGER) :2026年5月20日
欧州がエネルギー転換とエネルギー自立強化に向けた洋上送電網インフラの拡大を加速させる中、海上での安全アクセスと運用を支える信頼性の高いリフティングソリューションに対する需要が着実に高まっている。洋上分野での実績豊富なパルフィンガーは、このほど北海向けPF200-7mダビットクレーンの大型契約を新たに獲得し、洋上市場での地位を一段と強化した。同社のマリン事業が成長の確固たる柱であることを改めて示す受注となった。
スペインの大手エンジニアリング・調達・建設(EPC)コントラクターであるドラガドス・オフショア(Dragados Offshore)と締結した今回の契約により、パルフィンガーは北海に建設される5基の高圧直流(HVDC)変換プラットフォーム向けに、計7基のPF200-7mダビットクレーンを供給する。
これらのプラットフォームは、ドイツの送電系統運用者であるアンプリオン(Amprion)とテネット・ジャーマニー(TenneT Germany)が進める大規模送電網接続プロジェクトの一環。アンプリオン向け洋上変電所2基にはそれぞれ2基、テネット・ジャーマニー向け洋上変電所3基にはそれぞれ1基のクレーンが搭載される。完成後は、洋上風力発電所から本土送電網へ電力を高効率で送る大容量ハブとして機能する。
PF200-7mダビットクレーンは、過酷な洋上環境に最適化された設計を特徴とする。軽量でありながら優れた吊り上げ性能を備え、メンテナンス負担を最小限に抑えた仕様となっている。また、プラグアンドプレイ設計と高度な防食処理により、長期間にわたる信頼性の高い運用を可能にする。
生産は2026年前半に開始され、納入は2028年第1四半期まで継続する予定。洋上での据え付け・試運転は2031年第4四半期まで段階的に実施され、変換プラットフォームの順次完成を支える。
■強固なパートナーシップで成長を加速
今回の契約は、パルフィンガーにとってドラガドス・オフショアとの初の協業であり、アンプリオンとの初プロジェクトとなる。テネット・ジャーマニーとはこれが3件目の大型洋上変電所プロジェクトで、過去にシートリアム(Seatrium)およびラーセン・アンド・トゥブロ(Larsen & Toubro)向けにクレーンを供給実績がある。これにより、パルフィンガーは現在ドイツ・オランダ沖で計画中のテネット洋上変電所15基のうち12基にダビットクレーンを供給することになる。
パルフィンガーのイアヴォル・マルコフ(Iavor Markov)洋上風力グローバルキーアカウント&セグメントマネージャーは、「今回の協業と洋上風力クレーンに対する需要の拡大は、当社が統合型マリンソリューションの主要サプライヤーとしての地位をさらに固めるものです。この市場では強固で長期的なパートナーシップが極めて重要であり、北海における洋上送電網インフラ拡張を支援できることを誇りに思います」とコメントした。
なお、2025年単年だけでパルフィンガーは洋上変電所向けダビットクレーンを42基受注しており、大規模洋上風力インフラプロジェクトにおける同社の存在感が急速に高まっていることを示している。
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