オークマ、25年度売上は14.1%増の2,359億円、26年度予想は3.9%増の2,450億円

オークマが5月12日に発表した2026年3月期(2025年度)連結業績によると、受注額は2,408億4,400万円(前期比11.7%増)、売上高は2,358億8,800万円(同14.1%増)、営業利益は155億500万円(同5.8%増)、経常利益は163億8,000万円(同5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は125億5,400万円(同30.9%増)となった。

オークマ2026年3月期データ

2025年度におけるオークマグループの経営環境は、米国の関税政策の不確実性、世界各地で継続する軍事侵攻に伴う地政学的リスクの高まり、インフレの継続等、世界経済の先行きが不透明な状況が続いた。こうした中、工作機械の需要は大手企業向けでは底堅く推移した。一方、中堅・中小事業者においては設備投資に慎重な姿勢が継続したが、需要は総じて回復基調で推移した。

こうした事業環境のもと、オークマグループは「中期経営計画2025」に基づき、高精度・高効率生産とエネルギー消費量削減を自律的に両立し、脱炭素化に貢献するオークマグループの工作機械を「Green-Smart Machine」と位置づけ、自動化・生産性向上ソリューションや脱炭素ソリューションと共にグローバルに展開した。こうした活動を通じて、受注獲得に注力すると共に、収益力改善、資本効率向上に注力し、ものづくりを巡る社会課題の解決を通じて企業価値向上に努めた。
 
地域別の市況については、米国では、大手企業を中心に、航空、宇宙・衛星、防衛関連、医療機器、データセンタ・エネルギー関連等からの需要が堅調に推移し、年度後半は回復基調が鮮明となった。中堅・中小事業者では、関税政策の不確実性、金利の状況等から、設備投資に対する慎重な姿勢が続いたが、米州の下期の受注高は過去最高を記録した。
 
この米国の需要拡大の流れはグローバルな広がりを見せつつあり、日本においても航空、宇宙、防衛関連をはじめとして、一般産業機械、造船、発電関連、医療機器等、様々な産業において、年度後半に設備投資が活発化し始めた。一方で中堅・中小事業者においては、自動車に対する米国関税措置の影響もあり設備投資に慎重な姿勢が継続した。
 
欧州では、自動車産業の停滞、輸出産業の不振に加え、米国の関税政策の影響等、景気の先行きが不透明であることから、需要は弱含みで推移した。こうした状況下において、航空機、防衛関連においては需要増の流れとなった。
 
中国では、産業政策が設備投資の下支えとなる中、半導体製造装置、風力発電、一般産業機械等からの需要が底堅く推移した。また大手EVメーカーからの大型投資案件を着実に受注に結び付け、受注は堅調に推移した。

その他のアジアにおいては、国や地域による濃淡はあるが、需要は底堅く推移した。
 
このような市況の下、2025年9月にドイツ・ハノーバーで開催された欧州工作機械見本市(EMO Hannover 2025)に出展し、5軸制御マシニングセンタ、複合加工機等の工程集約型工作機械や自動化システムを提案した。また、2025年11月に本社工場で開催したオークママシンフェア2025では、国内外から多くの顧客を招き、人手不足や熟練作業者不足等の課題解決に向けたスマートマシンによる工程集約および自動化システムと、生産性向上のための具体的なソリューションを提案した。
 
製造面では、2025年9月に可児工場内に物流機能と流通加工(ユニット組立機能)を兼ね備えた「オークマPDC(Process Distribution Center)」を竣工し、2026年1月より稼働を開始した。また、江南工場(愛知県江南市)の再開発を進め、2026年1月には「Dream Site Engineered Solutions」を竣工・稼働開始した。さらに次世代の自動化やお客様の生産改革を実現する「Global Innovation Center」を隣接地に建設し、2026年5月より稼働を開始した。
 
利益面では、部材コストの上昇、輸送コストの高止まり、人的資本投資の強化等の影響を受ける中、生産効率の向上・内製化の拡大等によるコスト低減に注力すると共に、コスト増加および米国関税負担の販売価格への転嫁に努めた。年度前半は工場の操業度が本格回復に至らず売上・利益の下押し要因となったが、年度後半においては豊富な受注残を確実に生産・出荷することで売上・利益の確保につなげた。

■今後の見通し
オークマグループを取り巻く今後の経営環境については、米国の関税政策の不確実性に加え、世界各地で継続する軍事侵攻に伴う地政学的リスクの高まり、インフレの継続などにより、世界経済の先行きは不透明な状況が続くと予想される。
 
一方、工作機械の需要については、航空、宇宙・衛星、防衛関連、データセンタ・エネルギー関連、半導体製造装置関連は緩やかな拡大基調で推移することが期待される。加えて、国内外における労働人口の減少や脱炭素化への対応などの社会課題に対する取り組みが進む中、省人化・自動化・高効率加工へのニーズは中長期的に底堅く推移するものと見込まれる。
 
オークマグループは、5軸制御マシニングセンタ、複合加工機を中心としたGreen-Smart Machineや自動化ソリューション、脱炭素化ソリューションなど、ものづくりサービスの提供を基本戦略とし、成長産業からの需要を確実に取り込むとともに、生産効率および業務効率の向上を通じて、安定的な収益の確保を図っていく。
 
2027年3月期連結業績予想は、売上高2,450億円(前期比3.9%増)、営業利益190億円(同22.5%増)、経常利益195億円(同19.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益130億円(同3.5%増)。

オークマの2026年3月期決算短信
決算参考資料