AGCO、2026年第1四半期売上は14%増の23億ドル、通期見通しを上方修正

AGCO:2026年5月5日

AGCOは5月5日、2026年第1四半期(1~3月)決算を発表し、売上高は前年同期比14.3%増の23億ドル(約3,611億円、157円換算)となった。為替影響(プラス9.6%)を除いた実質ベースでは同4.7%増となった。調整後1株利益は0.94ドルに改善し、通期見通しも引き上げた。純利益は1株当たり0.76ドル、調整後は0.94ドルで、前年同期(報告ベース0.14ドル、調整後0.41ドル)から大幅に改善した。

エリック・ハンソティア(Eric Hansotia)会長兼社長兼CEOは、「厳しい農業市場環境の中でも規律ある事業運営により、売上・利益ともに堅調な結果を達成した。特に大型トラクターや精密農業分野で市場を上回る成長を実現した」と述べた。また、欧州で高い利益率を確保したほか、北米では高出力機種の市場シェア拡大が進んだとした。

さらに同氏は、「複数年にわたる構造改革の成果により、収益体質の強化と安定した利益構造を実現している」とし、増配および自社株買いの実施を通じて株主還元を強化する方針を示した。

■第1四半期の地域別動向

地域別売上高(報告ベース)は、欧州・中東(EME)が20.3%増、北米が10.0%増、アジア・太平洋・アフリカ(APA)が31.2%増と伸長した一方、中南米(LATAM)は17.3%減となった。為替影響を除くベースでは、EMEおよび北米がそれぞれ9.0%増、APAが20.9%増、LATAMは30.3%減となった。

営業利益率は、EMEが16.2%と高水準を維持した一方、北米はマイナス12.5%、LATAMはマイナス19.3%と低迷、APAは3.2%だった。

■金融事業の再編

同社は金融事業の戦略見直しも発表した。ラボバンク(Rabobank)傘下企業と締結している北米の合弁会社について、米国のAGCOファイナンス(AGCO Finance LLC)およびカナダのAGCOファイナンス・カナダ(AGCO Finance Canada, Ltd.)の持分49%を約1億9000万ドルで売却する契約を締結した。売却資金は自社株買いに充当する。

今後もラボバンクとの提携を維持しつつ、農家や販売店向けの金融サービス提供を継続する。

■市場環境
2026年の農業市場は、穀物価格の低迷や生産コストの高止まりにより、農家の収益環境は厳しい状況が続いている。中東情勢の影響によりエネルギーや物流コストも上昇し、効率化ニーズが一層高まっている。

地域別では、北米のトラクター販売は前年同期比8%減、コンバインも7%減と低調。ブラジルも大型機需要の減速によりトラクター販売が10%減となった。一方、西欧は乳業・畜産の収益改善を背景に7%増と堅調に推移した。

■地域別業績

北米は販売台数増により売上は増加したものの、関税に伴うコスト増が利益を圧迫し、営業損益は赤字となった。
中南米は需要低迷と価格下落により大幅減収減益。
欧州・中東は販売数量増と製品ミックス改善により大幅増益を達成。
アジア・太平洋・アフリカは豪州・南アフリカの販売増が寄与し、増収増益となった。

■今後の見通し

2026年通期の売上高は105億~107億ドルを見込む。調整後営業利益率は7.5~8.0%を予想し、1株利益は約6.00ドルを見込む。関税政策の影響を織り込んだ前提としているが、政策変更によって業績見通しが変動する可能性がある。

また、四半期配当は1株当たり0.30ドル(従来0.29ドル)へ引き上げ、第2四半期には3億5000万ドル規模の自社株買いを開始する予定。

■会社概要
AGCO(AGCO)は農業機械および精密農業技術のグローバル大手。ファーマー・ファースト戦略のもと、フェント(Fendt)、マッセイファーガソン(Massey Ferguson)、ピー・ティー・エックス(PTx)、バルトラ(Valtra)などのブランドを展開し、スマート農業や自動化技術を通じて農業の生産性向上と持続可能性の両立を支援している。

ニュースリリース

プレゼン資料