日本精工、湘南鎌倉総合病院と医療現場で搬送アシストロボットを実用化

・看護師、看護補助者がリモコン操作で自由自在にストレッチャー搬送

・医療現場の労働環境改善を目指す湘南鎌倉総合病院と、人に寄り添うロボット開発を進めるNSKの協業による成果

・神奈川県「新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」の支援をうけ、実証を積み重ねて実用化

 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)と日本精工(NSK)は4月19日、医療従事者の負担軽減を目的として、搬送アシストロボットを実用化したと発表した。2024年3月から湘南鎌倉総合病院にて稼働している。

■背景
 医療業界を取り巻く環境は、医師の働き方改革(2024年度)や、労働人口減少問題 (2030年)など、大きな転換点を迎えている。質の高い医療サービスを提供・維持し続けるためには、限られた医療リソースを効率的に活用することが不可欠。医師の働き方改革に応じたタスクシフトにより、看護師や看護補助者の業務負荷が増大するため、その負担軽減の一助を担うべく、湘南鎌倉総合病院とNSKで同ロボットの開発を進めてきた。

 同ロボットは、神奈川県「令和3年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」を通じてロボットの試作品を開発し、神奈川県「令和4年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」を通じて現場で実証を重ね、このほど実用化した。

■ロボットの特長
 今回実用化した搬送アシストロボットでは、リモコン操作により自由自在にストレッチャーの電動搬送を実現しており、病院内であれば、場所を選ばずどこでも利用可能。手動と電動をシームレスに切替可能なNSK開発の電動キャスターを採用しており、リモコン操作をしていない時には、今まで通り手動でストレッチャーを動かすことができる。そのため既存の搬送ワークフローを変更することなく導入することが可能。現在、現場で使用しているストレッチャーに取り付けることが可能であるため、ロボット導入時に発生するコストや負担が軽減できます。さらに、本ロボットは医療現場だけでなく、あらゆる搬送用途に使用可能。

 詳細は、ニュースリリース