コベルコ建機は6月12日、国連開発計画(United Nations Development Programme、UNDP)と、ウクライナのがれき撤去現場における同社の重機遠隔システム「K-DIVE®」を活用した稼働検証に関する基本合意書を締結したと発表した。2026年10月より、現地での実証を本格的に開始する。
今回の取り組みでは、コベルコ建機および海外現地法人であるコベルコ建機ヨーロッパ(Kobelco Construction Machinery Europe B.V.、KCME)がUNDPに協力し、「K-DIVE®」を用いた遠隔施工の運用体制構築や現場改善ソリューションの有効性を検証する。
ウクライナでは現在、大量に発生したがれきの迅速かつ安全な処理が大きな課題となっている。特に、がれきに含まれるアスベストなど有害物質による作業員の健康リスクや、安全性確保のための作業環境整備、人手不足下での作業効率向上が喫緊の課題となっている。
こうした状況を背景に、日本の国土交通省は2025年1月、「日ウクライナ・国土交通インフラ復興に関する官民協議会(JUPITeR)」を設立し、民間企業の技術を活用した復旧・復興支援を推進している。コベルコ建機も同枠組みに参画しており、2025年10月には国土交通省主催イベントにおいて「K-DIVE®」のデモンストレーションを実施している。
その後、同省の仲介を通じてUNDPとの協議が進み、ウクライナのがれき撤去現場への同システム導入可能性について検討が行われてきた。今回の基本合意は、実証フェーズへ移行する節目となる。
2026年10月以降、現地には建設機械と「K-DIVE®」コックピットを設置し、UNDPと連携しながら遠隔施工の運用環境を整備する計画。併せて現地オペレータに対する操作トレーニングを実施し、安全性、作業性、保守運用など多面的な評価を行うことで、がれき撤去現場における実用性を検証する。
得られた検証結果は、安全基準や運用ルールの策定に活用される見通しであり、オペレータが危険区域に立ち入ることなく作業できる遠隔施工モデルの確立を目指す。さらに、本実証で得られる知見は国内外のがれき処理・復旧現場にも展開し、復旧・復興支援の高度化につなげる方針。
コベルコ建機は今後も、「K-DIVE®」をはじめとする遠隔施工技術の展開を通じて、現場の安全性向上と生産性向上を両立するソリューションを提供し、強靭で持続可能な復興(Build Back Better)の実現に貢献していく。
コメントを投稿するにはログインしてください。