米連邦通信委員会(FCC)、海外生産の先進ロボットを「対象リスト」に追加

・米国市場への輸入・販売などに新たな制限

国際ロボット連盟(IFR) :2026年8月7日

国際ロボット連盟(IFR)は、米連邦通信委員会(FCC)が海外で生産された先進ロボット機器を「Covered List(対象リスト)」に追加したことを受け、米国における規制動向を注視している。

FCCは7月28日に措置を発表しており、対象となる一部のロボット製品について、米国での認証取得や輸入、マーケティング、販売などに新たな制限を設ける。

今回の措置は、FCCの「Secure Networks(セキュア・ネットワークス)」の枠組みに基づくもの。米国の国家安全保障当局が、海外で生産された一部の先進ロボット機器について、米国の国家安全保障および米国人の安全保障に許容できないリスクをもたらすと判断したことを受けた。

■対象製品はサービスロボット、AMR、人型ロボットなど

規制対象となるのは、一定の条件を満たす海外生産の先進ロボット機器。一般的には、人間の操作者から離れた場所で稼働でき、センサー、ソフトウエア、通信機能などを搭載し、自己位置・経路のナビゲーション、周囲の認識、データ収集、遠隔からの指令・制御などを可能とする移動式の地上ロボットが該当する。

対象には、サービスロボット、自律走行搬送ロボット(AMR)、人型ロボット、四脚ロボット、一部の消費者向けロボットなど、幅広い製品が含まれる可能性がある。

一方、産業用ロボットについては、関節型ロボット、直交ロボット、SCARAロボット、パラレルロボットなどが明示的に対象外とされている。

また、今回の規制で重要なのは、メーカーの国籍ではなく「製品がどこで生産されたか」を基準としている点。米国、欧州、アジアなどを本拠地とする企業であっても、製品を米国外で製造している場合は影響を受ける可能性がある。

■新規製品のFCC認証を原則制限

FCCの措置により、原則として新たに規制対象となる製品は、米国への輸入、マーケティング、販売に必要なFCCの機器認証を取得できなくなる。

ただし、今回の措置は将来に向けたもので、すでにFCCの認証を取得している製品には遡及適用されない。

すでにFCC認証を取得した製品については、引き続き米国への輸入、販売、購入、使用が可能。また、既認証製品に対するソフトウエアやファームウエアのアップデートも引き続き認められる。製品機能の維持やサイバーセキュリティー強化を目的としたアップデートも対象となる。

■条件付き承認制度を設定

FCCは、影響を受けるメーカーが米国市場へのアクセスを継続するために必要な認証を取得できる可能性を残す「Conditional Approval(条件付き承認)」制度を設けた。

米国当局が公表したガイダンスによると、申請企業には、企業の所有関係や投資家、サプライチェーン、製造体制、ソフトウエアおよびファームウエアのアーキテクチャー、サイバーセキュリティー対策、その他の事業関連情報について、広範な情報の提出が求められる見通し。

■IFRがファクトシートを作成

国際ロボット連盟(IFR)は、今回のFCCによる措置の対象範囲とロボット産業への影響を会員企業が理解できるよう、詳細なファクトシートを作成した。

ファクトシートでは、新たな規制の対象範囲、対象となる製品と対象外となる製品、ロボットメーカーやサプライヤーへの影響、条件付き承認(Conditional Approval)の手続き、米国市場で事業を展開する企業が検討すべき主要事項などを取りまとめている。

IFRは、ファクトシートの入手を希望する会員企業に対し、IFR事務局への問い合わせを呼びかけている。

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