三一(SANY):2026年8月31日
中国建設機械大手の三一重工(SANY、本社・北京)は、2026年上期(1~6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比19.70%増の533億551万8千元(約1兆2,793億円)、利益総額は9.65%増の66億6,363万元、上場会社株主に帰属する純利益は9.13%増の56億9,023万元と増収増益を確保した。営業活動によるキャッシュフローは3.62%減の97億6,758万元となった。
※1元=約24円で換算
第2四半期(4~6月)は売上高が24.39%増の293億5,900万元、純利益が16.93%増の32億900万元。6月末の総資産は1,811億5,278万元、上場会社株主に帰属する純資産は920億8,423万元に達した。
◾️主力製品の動向
油圧ショベル(掘削機械)の売上高は213億600万元(21.77%増)で、国内市場首位を維持しつつ、世界市場シェアも着実に拡大した。コンクリート機械は90億2,200万元(21.25%増)と好調で、引き続き世界第1位ブランドの地位を固めた。クレーン(起重機械)は84億4,600万元(8.22%増)で、中小型クローラークレーンが国内シェア首位。杭打機械(桩工機械)は21億8,700万元(63.11%増)と大幅増を記録し、ロータリー掘削機が国内シェア首位を堅持。道路機械(路面機械)は22億7,800万元(5.52%増)で、ロードローラの国内シェアが着実に向上した。
◾️海外事業の拡大
海外売上は320億4,000万元(21.82%増)となり、主力事業売上の61.33%を占めた。地域別ではアジア・オーストラリアが134億4,000万元(17.38%増)、欧州69億3,000万元(12.68%増)、米州63億1,000万元(24.70%増)、アフリカ53億6,000万元(47.66%増)。アフリカ市場が突出して伸び、鉱業高景気と新興国インフラ需要が追い風となった。海外事業の粗利益率は32.50%と前年同期から1.32ポイント改善し、収益性の向上が確認できる。
◾️成長戦略と経営方針
同社は「グローバル化、デジタル化、低炭素化」を中核戦略に据え、製品の高付加価値化と効率経営を推進している。研究開発では「1+5+N」のグローバルR&D体制を整備し、上期には海外市場向けに30余りの新製品を投入した。製造部門ではインテリジェント生産を加速し、ブラジル製造拠点で初の掘削機サンプルが下線。販売面では500社超の海外子会社・合弁会社・代理店によるネットワークを構築し、海外従業員の現地化率は70%超。物流面では、国内6カ所の総倉庫と2カ所の海外供給中心倉庫、約1,000の海外部品倉庫を組み合わせたグローバル供給網を整えた。
財務面でも在外売掛金の健全化や在庫管理の徹底など、収益性と安全性のバランスを重視した経営が続く。研究開発費は23.4億元を投入し、上期に389件の特許を申請(うち発明特許211件)。灯塔工場は37座が稼働し、世界経済フォーラム認定の重工業界唯一企業として、スマート製造を牽引している。
◾️業界環境と見通し
中国国内市場は、都市更新・新エネルギーインフラ需要や大規模設備更新政策の後押しを受け、底打ち回復が進んでいる。電動化製品の浸透加速が内需の核となりつつある。海外では鉱業高景気と新興国インフラ需要が継続し、成長余地は大きい。三一重工は主力分野でトップシェアを維持しつつ、海外事業の拡大と収益基盤の強化を進め、世界市場での競争力を高める構えだ。低炭素化では純電・混動・水素の3ルートで15機種の新エネルギー製品を上市し、数智化ではEmineデジタル鉱山システムや無人舗装・転圧機群など先進事例を展開している。
2026年度上期報告(上海証券取引所コード600031)
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