・化学製品原料への用途拡大、農業分野の資源循環を推進
クボタは8月31日、三菱ガス化学(MGC)と共同で、稲わら由来のバイオガスを原料とするバイオメタノールの製造試験を実施し、化学製品原料としての利用可能性を確認したと発表した。稲わらの燃料・肥料用途に加え、化学産業向け原料としての用途拡大を図り、農業分野における資源循環の高度化につなげる。
共同試験は3月9日から8月1日まで実施した。クボタが秋田県大潟村で研究を進めている「稲わら資源循環システム」から発生した稲わら由来のバイオガスをMGCに供給。MGCは新潟工場(新潟市北区)へバイオガスを輸送し、バイオメタノールの製造試験を行った。
試験の結果、稲わら由来のバイオガスをMGCが製造するバイオメタノールの原料として利用し、化学製品原料として有用であることを確認した。
クボタは、稲わらを資源として有効活用する地域資源循環システムの構築に向け、京都大学や早稲田大学と連携し、2022年度から大潟村で研究を進めている。稲わらからグリーン水素、グリーンLPGなどのバイオ燃料やバイオ液肥を製造し、農業や家庭で利用するとともに、稲わらのすき込みなどに伴うメタン排出の削減を目指す取り組みである。
稲わらは現在、その多くが農地にすき込まれているが、分解過程で温室効果の高いメタンが発生することが課題となっている。クボタは、稲わらを燃料・肥料として利用するだけでなく、化学製品の原料として活用することで、資源循環の価値をさらに高める考えだ。
一方、MGCは、排出CO2、廃プラスチック、バイオマスなどをメタノールとして再資源化する環境循環型メタノールプラットフォーム「Carbopath(カーボパス)」を展開している。新潟工場では、新潟市から提供される下水由来の消化ガスを原料としたバイオメタノールの製造にも取り組んでいる。
今回の共同試験は、クボタが取り組む農業分野の地域資源循環と、MGCのメタノール製造技術を組み合わせたもの。両社は、稲わら由来バイオガスを化学製品原料へ転換する新たな資源循環モデルの可能性を確認した。
クボタは今後、今回の試験で得られたデータや知見を活用し、稲わら由来バイオガスの化学製品原料としての利用について、さらなる検証を進める。さまざまなパートナーとの連携を通じ、稲わらの用途拡大と資源循環の高度化、温室効果ガス排出削減への貢献を目指す。
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