・最高4万r/min対応でEV駆動ユニットの小型・軽量化に貢献
ジェイテクトは5月12日、電気自動車(EV)向けeAxle用の超高速回転深溝ボールベアリングを開発し、2026年6月から量産を開始すると発表した。樹脂保持器の形状と材料を最適化することで、自動車駆動モーター用深溝ボールベアリングとして世界最高水準となる最高4万r/minの高速回転に対応。eAxleの小型・軽量化を通じて、EVの航続距離延長や車載空間拡大に貢献する。
開発したベアリングは、EV駆動ユニットの高速化ニーズに対応した製品。EVでは航続距離延長や室内空間拡大への要求が高まっており、その実現には搭載部品の小型・軽量化が重要となっている。特にモーターでは、小型化による出力低下を補うため、高速回転化が求められている。
一方で、従来のベアリングでは高速回転時に遠心力の影響で樹脂保持器が変形し、外輪との干渉による摩耗や焼き付きが課題となっていた。
これに対しジェイテクトは、保持器形状の最適化による軽量化設計を採用。回転時の遠心力を抑制し、保持器の変形量を従来比約70%低減した。また、高温環境下でも必要な剛性を維持できる樹脂材料を採用することで、4万r/minの高速回転条件下でも保持器と外輪の干渉や焼き付きが発生しない構造を実現した。
さらに、2024年11月に公表したモデルベース開発を活用した設計基幹システムと、磁気軸受を用いた高性能評価試験手法を適用。デジタル設計と超高速回転評価を組み合わせることで、シミュレーションと実機試験の整合性を高め、開発期間短縮と製品信頼性向上を両立した。
同社によると、本製品はeAxle向けに加え、深溝ボールベアリングを使用する幅広い用途への展開が可能としており、今後はEV分野のみならず各種産業機械分野への応用も視野に入れる。
ジェイテクトは、「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」をミッションに掲げ、2030年ビジョンとして「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」を推進している。今回の開発を通じ、EV性能向上と持続可能なモビリティ社会への貢献を目指す。
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