・HC事業は6.6%増の1,239億円、26年度予想は2.3%増の1,268億円
カヤバ(KYB)が5月13日に発表した2026年3月期(2025年度)連結業績によると、売上高は4,815億2,900万円(以下、前期比9.9%増)、営業利益は349億3,200万円(54.1%増)、税引前利益は349億2,800万円(58.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は290億3,600万円(94.9%増)となった。
2025年度における世界経済は、インフレ圧力の緩和や主要国での金融政策の効果もあり底堅さが見られたものの、中東情勢の緊迫化などの地政学的リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が継続した。
こうした中、わが国経済は、堅調な設備投資に加え、輸出も総じて増勢を維持したことから、緩やかな回復傾向で推移した。一方で、米国の政策動向や中東情勢を巡る不透明感などにより、先行きを見通しづらい状況が続いた。カヤバグループの事業に関しては、自動車向け製品において需要が底堅く、生産は堅調に推移した。また建設機械向け製品においては、米国関税政策の影響を受けたものの、当初想定を上回る出荷となり、各事業の業績は堅調に推移した。
■セグメント別の業績
<AC事業(オートモーティブコンポーネンツ)>
同セグメントは、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器とその他製品から構成。
四輪車用油圧緩衝器は、国内及び欧米でのOEM製品の販売増加等により、売上高は2,546億円と前年度に比べ11.7%の増収となった。二輪車用油圧緩衝器は、国内及び欧州向け製品の受注が好調だったことにより、売上高は510億円と前年度に比べ16.6%の増収となった。
セグメントの売上高は3,441億円と前年度に比べ11.8%の増収となり、セグメント利益は234億円と前年度に比べ62億円の増益となった。
<HC事業(ハイドロリックコンポーネンツ)>
同セグメントは、産業用油圧機器、システム製品、その他製品から構成。
建設機械向けを主とする産業用油圧機器は、建設機械の輸出が欧米向けを主として比較的堅調に推移したことから、売上高は1,126億円と前年度に比べ5.8%の増収となった。
セグメントの売上高は1,239億円と前年度に比べ6.6%の増収となり、セグメント利益は45億円と前年度に比べ27億円の増益となった。
<航空機器事業>
同セグメントは、航空機器用油圧機器から構成。販売製品の構成が変動したことに伴い、売上高は67億円と前年度に比べ82.7%の増収となり、セグメント利益は4億円(前年度セグメント損失4億円)となった。
<特装車両事業>
同セグメントは、特装車両等から構成。コンクリートミキサ車を主とする特装車両において、前連結会計年度にインドから事業撤退したことに伴い、セグメントの売上高は69億円と前年度に比べ36.6%の減収となり、セグメント利益は11億円と前年度に比べ2億円の減益となった。
■今後の見通し
今後の見通しについては、世界経済の先行き不透明感や地政学的リスクの影響が継続するものと想定される。四輪車用油圧緩衝器を中心としたAC事業は、主要市場における需要の底堅さを背景に、全体としては緩やかな増加にとどまる見込みである。また、建設機械用油圧機器を中心としたHC事業においてはインフラ投資需要を背景に一定の需要水準は維持されるものの、全体としては大きな増加には至らない見通しである。
2027年3月期(2026年度)の連結業績予想は以下のとおり。
売上高4,895億円(前期比1.7%増)、セグメント利益200億円(31.9%減)、営業利益240億円(同31.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益160億円(44.9%減)。
なお、業績予想における為替レートについては、1USドル155円、1ユーロ180円を前提としている。
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