日本精工が5月12日に発表した2026年3月期連結決算(IFRS)は、売上高が前期比14.4%増の9,116億4,400万円、営業利益が同36.4%増の388億1,200万円、税引前利益が同51.5%増の380億3,900万円、親会社株主に帰属する当期利益が同114.8%増の228億6,700万円となり、大幅な増益を確保した。基本的1株当たり当期利益(EPS)は46.75円で、前期の21.78円から大きく改善した。
当期は、設備投資需要の回復や半導体関連向け需要の増加に加え、2025年9月に子会社化したNSKステアリング&コントロール(NS&C)および同社子会社の業績取り込みが寄与した。一方で、世界経済は米国の関税政策や地政学リスクなど先行き不透明感が続き、中国では不動産市場低迷の影響も残った。
■セグメント別業績
産業機械事業は、工作機械向けや半導体製造装置向け販売が増加し、日本や米州で堅調に推移した。欧州では市況悪化、中国では風力発電向け需要低迷の影響を受けたものの、売上高は前期比4.4%増の3,774億9,100万円となった。一方、欧州事業の構造改革費用などを計上した影響で、営業利益は同9.9%減の125億6,500万円となった。
自動車事業は、自動車販売の底堅い推移や価格転嫁の進展が下支えした。日本では自動変速機用部品販売が減少したものの、米州では自動車販売が堅調に推移。中国では日本車販売低迷の影響を受けたが、電動化関連製品の拡販などが寄与した。この結果、売上高は前期比0.4%増の4,033億400万円、営業利益は同18.0%増の173億6,600万円となった。
また、2025年9月以降に連結対象となったNS&C関連事業は、売上高1,005億5,400万円、営業利益77億3,000万円を計上した。
■ 財政状態
財政面では、総資産が前期末比202億2,500万円増の1兆2,397億6,900万円となった一方、負債合計は減少。資本合計は利益剰余金の増加などにより6,921億3,500万円へ拡大した。
■ 2027年3月期の連結業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高1兆円、営業利益420億円、税引前利益400億円、親会社株主に帰属する当期利益240億円を見込む。EPSは49.05円を予想している。AI関連需要や半導体分野の拡大を追い風とみる一方、世界景気や物流コスト上昇など不透明要因も織り込んだ。業績予想については現時点で修正は行っていない。
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