ファナック、25年度売上は7.6%増の8,578億円、26年度は売上高9,096億円・営業利益2,122億円を予想

ファナックが4月24日に発表した2026年3月期(2025年度)連結業績によると、売上高が8,578億3,100万円(前期比7.6%増)、経常利益が2,274億8,500万円(同15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,665億4,300万円(同12.9%増)となった。売上高は過去最高であった2022年度を超え、過去最高を達成した。


2025年度においてファナックグループを取り巻く状況については、地政学的リスク、米国政府による関税の影響、それに伴う世界経済への影響、為替変動等、不透明な要素が多々あり、総じて予断を許さない状況が続いた。このような中、研究開発、工場、セールス、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて拡販や経費削減等に取り組み、業績の向上に努めた。また、競争力を高めるための新商品・新機能の開発、生産性向上のための設備投資など、将来の発展に向けた施策は引き続き積極的に進めた。

加えて、世界的に脱炭素社会へ向けた動きが広がる中、商品の省エネルギー性能向上に向けた開発を推進した。また、国際的な非営利団体であるCDPにより、気候変動および水セキュリティ分野の透明性とパフォーマンスにおけるリーダーシップが認められ、気候変動では3年連続、水セキュリティでは初のAリスト企業に選定された。
なお、2025年度においては、金型の大型化・複雑化に対応するため型締部の基本仕様を拡張するとともに、トグル機構部の設計を刷新し、高い生産性を実現した「ファナック ロボショット SCシリーズ」が第68回日刊工業新聞社「十大新製品賞」本賞を受賞した。

ファナック2026年3月期データ

■部門別の状況
[FA部門]
FA部門について、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、欧州で低調だったものの、国内において国内工作機械メーカの好調な外需が牽引した他、インドや設備投資に積極的な産業からの需要が旺盛だった中国で好調に推移し、CNCシステムの売上は増加した。
FA部門の連結売上高は、2,084億7,800万円(前期比7.0%増)、全連結売上高に対する構成比は24.3%となった。
[ロボット部門]
ロボット部門について、国内で一般産業向けは横ばいだったが、自動車産業向けが復調せずに売上が減少した。米州については、関税による影響が懸念されたものの、売上は前年同期を上回った。中国ではEV関連向け、一般産業向けが好調に推移し、売上が大きく増加した。
ロボット部門の連結売上高は、3,786億1,000万円(前期比14.9%増)、全連結売上高に対する構成比は44.1%となった。
[ロボマシン部門]
ロボマシン部門について、ロボドリル(小型切削加工機)では、中国で需要が堅調に推移したが、国内および中国以外のアジアで低調に推移し、売上が減少した。ロボショット(電動射出成形機)では、米州は堅調だった反面、中国・台湾での需要減により売上は減少した。ロボカット(ワイヤ放電加工機)では、米州での需要増により売上は増加した。
ロボマシン部門の連結売上高は、1,296億円(前期比5.8%減)、全連結売上高に対する構成比は15.1%となった。
[サービス部門]
サービス部門については、「サービスファースト」の精神のもと、ITを活用したCX(顧客体験)を重視し、顧客満足度の向上をグローバルに推進するサービス体制の強化を図った。
サービス部門の連結売上高は、1,411億4,300万円(前期比4.4%増)、全連結売上高に対する構成比は16.5%となった。
■今後の見通し
中東地域での地政学的リスクをはじめとして、先行きが不透明な状況が継続することが予想されるが、FA、ロボット、ロボマシンの各部門において、様々な分野で堅調な需要が継続すると想定されることから、2026年度(2027年3月期)の連結業績予想を開示した。売上高9,096億円(前期比6.0%増)、営業利益2,122億円(同15.5%増)、経常利益2,570億円(同13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,849億円(同11.0%増)を見込む。売上高は過去最高であった2025年度をさらに超え、過去最高となる見込み。なお、2027年3月期の配当金については、公表が可能になった時点で速やかに開示する予定としている。

ファナックの2026年3月期決算短信
2025年度決算説明資料