・ソフト定義型車両と水素充填で連携強化
ボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth AG):2026年3月3日
ボッシュ・レックスロスと川崎重工業は3月3日、オフハイウェイ機械分野における包括的な協業計画を発表した。将来の建設現場におけるイノベーションと持続可能性の推進、水素社会の実現加速を視野に入れたもので、3月2日に米ラスベガスで開催されたコンエクスポ(CONEXPO-CON/AGG)開幕前日に、協業に関する覚書(MoU)を締結した。今後、具体的な施策の詳細を詰めるとともに、各国の競争法審査を経て本格展開を図る。
今回の協業では、ボッシュ・レックスロスが持つシステム統合力、先進エレクトロニクスおよびソフトウェア技術、幅広い電動化ポートフォリオと、川崎重工の高精度油圧ハードウェア技術および油圧ショベルにおける高度なシステムノウハウを融合。両社の強みを組み合わせることで、建設機械業界が直面する重要課題への対応を図る。
■主な協業領域は以下の通り。
・クロスドメイン型ソフトウェア定義車両(SDV)機能の高度化による知能化機械の実現
・自律運転および安全保護機能の強化による作業効率と現場安全性の向上
・高効率な油圧・電動・水素システムによる車両および建設現場の持続可能性向上
・水素充填ステーション分野を中心とした水素ソリューションでの連携
特に、ソフトウェア主導型の統合制御アーキテクチャを通じて、油圧、電動化、デジタル化、エネルギー転換を横断的に統合。グローバルの油圧ショベル市場に向け、より高度で一体化されたソリューションを加速させる考えだ。
ボッシュ・レックスロスのCTO(最高技術責任者)でエンジニアリング統括のシュテフェン・ハーク(Dr. Steffen Haack)氏は、「今回の協業計画は、顧客中心の革新的ソリューションを提供するという当社の強い意思を示すものだ。両社の技術力を組み合わせることで、先進油圧、電動化、デジタル化、エネルギー源の変化といった複雑化する課題にOEMパートナーが自信を持って対応できる環境を整える。オフハイウェイ業界が大きな転換点にある中、ソフトウェア定義型の統合ソリューションを加速させたい」と述べた。
一方、川崎重工業 精密機械・ロボットカンパニープレジデントの松田義基氏氏は、「川崎重工業はこれまで、OEMエンジニアリングチームとの緊密な連携を通じ、用途特化型の油圧ソリューションを提供してきた。今回の協業により、デジタル化および電動化分野へと提供価値を大きく拡張できる」と強調。「建設機械市場の約半分を占める油圧ショベル分野を中心に、これまで実現が難しかった統合型かつインテリジェントで本質的に安全なソリューションを提供できる可能性がある。さらに、水素社会実現に積極的に取り組む企業の一社として、水素ソリューション分野でも対話を深化できることを歓迎する」とコメントした。
油圧と電動化、水素を含む次世代エネルギーを横断する今回の協業は、建設機械の高度化と脱炭素化を同時に進める動きとして注目される。両社は今後、OEMメーカーおよび最終顧客に対し、持続的かつ変革的な価値創出を目指す方針。
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