日揮、マレーシアでグリーン水素/MCH製造プラントの基本設計役務を受注

 日揮ホールディングスは4月2日、海外EPC事業会社である日揮グローバルが、ENEOS住友商事がマレーシアで計画を推進するグリーン水素製造プラントとMCH製造プラントに係る基本設計役務を受注したと発表した。

■プロジェクトの概要
 ENEOSおよび住友商事は、マレーシア・サラワク州において州政府傘下の企業であるSEDCエナジー(正式名称:SEDC Energy Sdn Bhd)と共同で、水力発電所からの再生可能エネルギー由来の電力を用いて製造したグリーン(CO2フリー)水素を効率的な水素の輸送形態の一つであるMCHに転換し、日本の需要地に海上輸送するグリーン水素サプライチェーンの構築を検討している。

 今回、日揮グローバルは、同事業における年産90,000トン規模のグリーン水素製造プラントと、製造された水素をMCHに転換するMCH製造プラントに係る基本設計役務を受注した。なお製造された水素のうち、年産2,000トンは地元の需要者向けに供給される計画。

 日揮グループは、同事業のフィージビリティスタディから一貫してサポートしてきており、今回、特に日揮グループの卓越したエンジニアリング技術とプロジェクト遂行力が評価され、基本設計役務の受注に至ったものと考えている。

 現在、マレーシアのみならず、世界各国で水素・燃料アンモニアを含む数多くのサステナブル分野のプロジェクトが計画されている。日揮グループは、基本設計役務をはじめ、今後実施される同分野のプラントの設計・資機材調達・建設工事を成功裏に完遂することにより、顧客の水素やアンモニアをはじめとするサステナブル分野の事業拡大、ひいては脱炭素社会の実現に向けて貢献していく。

<プロジェクトの詳細>
契約先:ENEOSおよび住友商事によるコンソーシアム
建設場所:マレーシア国サラワク州
役務内容:グリーン水素プラント(年産90,000トン規模)およびMCH ※製造プラントに係る基本設計役務
※メチルシクロヘキサン。水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体。貯蔵や輸送など取り扱いが容易なことが特徴。

 ニュースリリース