・認識・補正処理速度3倍、連続稼働6時間以上で工場物流を自動化
DMG森精機は7月6日、自律走行ロボット「WH-AMR 10」の第2世代モデルとなる「WH-AMR 10 2nd Generation」の販売を開始した。ビジョンセンサやバッテリ性能、操作性を大幅に向上し、認識・補正処理速度を従来機比3倍、連続稼働時間を3.6倍の6時間以上に伸長した。工作機械間のワーク搬送から工場内物流までを自動化し、人手不足に対応したスマートファクトリー化を推進する。
WH-AMR 10は、ワークの着脱作業や工場内搬送を自動化する自律走行ロボットで、専用ガイドを必要とせず既存設備へのアドオン導入が可能な点が特徴。設備レイアウトを変更することなく導入でき、生産工程の変更や設備増設にも柔軟に対応できる。
新モデルでは、高性能ビジョンシステムを搭載し、ロボットアーム先端での位置決め精度±0.5mmを実現した。対象物の認識や位置補正処理速度を従来機の3倍に高めることで、搬送や工作機械へのワーク受け渡し時の誤差を低減し、サイクルタイム短縮につなげた。
また、バッテリ性能を刷新し、従来機比3.6倍となる6時間以上の連続稼働を可能にした。さらに、ワイヤレス充電装置を活用することで、AMRが停止中にロボットアームがワークをストレージへ積載する作業と同時に充電できる。充電作業やバッテリ管理の負担を軽減し、夜間・休日を含む長時間連続運転を支援する。
新機能として、加工不良ワークを自動仕分けする「不良品ハンドリング機能」と、精度検査用ワークを測定エリアへ搬送する「抜き取り検査用ワークハンドリング機能」を搭載した。工作機械から発信される加工不良信号を基に、不良品を専用回収エリアへ搬送することで、生産ラインを停止することなく次工程へ移行できる。
走行性能も強化し、最大35mmの段差を走破可能。工場床面の凹凸やケーブルダクトなどがある環境でも導入できる。操作面ではユーザーインタフェースを統一し、タブレット端末からAMRとロボットを一体制御できるほか、複数台のAMRによる協調制御にも対応した。
導入事例では、工作機械だけでなく、洗浄装置や刻印装置など周辺設備を含めたワーク搬送を自動化し、複数工程のシームレスな連携による省人化と生産効率向上を実現している。既存設備を活用した段階的な自動化にも対応し、後から設備を追加した場合でも柔軟に接続できる。また、DMG森精機製工作機械に加え、他社製工作機械との連携も可能としている。
「WH-AMR 10 2nd Generation」の最大可搬質量は10kg。対応機種は複合加工機「NTXシリーズ」、5軸加工機「DMU eVoシリーズ」「DMU 50」、ターニングセンタ「NLXシリーズ」「ALXシリーズ」、立形マシニングセンタ「CMX Vシリーズ」、レーザ加工機「LASERTEC 100 PowerDrill」など。
DMG森精機は、同製品を通じてワーク搬送だけでなく工場内物流全体の自動化を推進し、夜間・休日稼働を含む生産性向上とマシニング・トランスフォーメーション(MX)の実現に貢献していく方針である。
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