ユナイテッド・トラクターズ、2026年上期は売上高15%減の58.3兆ルピア

・石炭RKAB割当減と金販売低迷が影響、コマツ販売は27%減の1,994台

ユナイテッド・トラクターズ (PT United Tractors Tbk、以下UT

※ 1 ルピア は0.0089 円

ユナイテッド・トラクターズ (以下UT)は7月29日、2026年上期(1~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比15%減の58.3兆ルピアとなった。金販売の減少に加え、2026年の全国石炭RKAB(鉱業事業計画・予算)割当量の減少を受け、建設機械および一般炭・原料炭採掘事業が低迷したことが主因。一方、米ドル高を背景に鉱山請負事業の増収が全体を下支えした。

継続事業ベースの純利益から一時的要因を除いた純利益は、前年同期比48%減の4.3兆ルピアとなった。マルタベ金鉱山の操業一時停止に伴う金販売量の大幅減少や、石炭RKAB割当量減少による収益低下が響いた。マルタベ金鉱山は2026年第2四半期に操業を再開している。

なお、上期には33億ルピアの非経常項目を計上した。主な内容は、Supreme Geothermal Energyの減損およびStargate Nickel Mineにおける森林区域利用承認(PPKH)に関連する過去の森林区域活動に対する支払いなど。

6月末の純有利子負債は9.4兆ルピアとなり、ネット・ギアリング比率は8.5%となった。2025年12月末には7.7兆ルピアのネットキャッシュだったが、金鉱山会社の買収および自社株買いの実施により、財務ポジションが変化した。

■建設機械部門:コマツ販売27%減の1,994台

建設機械部門では、コマツ製品の販売台数が前年同期比27%減の1,994台となった。特に鉱山向け大型機械の販売が55%減の325台と大幅に落ち込んだ。2026年の全国石炭RKAB割当量の減少により、鉱山会社の設備投資が抑制されたことが影響した。

一方、補修部品・メンテナンスサービスの売上高は、前年同期の5.4兆ルピアから5.5兆ルピアへ小幅に増加した。

これらを合わせた建設機械部門の売上高は28%減の15.0兆ルピアとなった。

UTはアフターサービスの強化や鉱物資源のサプライチェーン拡充に向け、子会社を通じてエンジニアリングサービス、建設機械部品・アタッチメントの製造、海上物流、造船、船舶メンテナンスなどの周辺事業も展開している。

■鉱山請負部門:売上高4%増、米ドル高が寄与

鉱山請負事業は、PTパマ・ペルサダ・ヌサンタラ(PAMA)と子会社KPP Miningが展開。両社で構成するPAMAグループは、鉱山権益保有者向けに表土・剥土の除去や石炭、その他鉱物の生産業務を請け負っている。

2026年上期の剥土量は前年同期比10%減の4億8,100万㎥、顧客向け石炭生産量は3%減の6,700万トンとなった。平均ストリッピング比率は7.2倍。顧客各社が承認済みRKABに合わせて生産目標を調整したことが影響した。

一方、非石炭鉱物分野での事業機会拡大を見据え、PAMAグループは金およびニッケル鉱山への展開を強化している。事業ポートフォリオの持続可能性を高め、長期的な成長基盤を構築する狙いである。

鉱山請負部門の売上高は、米ドル高の寄与により4%増の27.2兆ルピアとなった。

■石炭採掘部門:販売量10%減、売上高4%減

一般炭・原料炭採掘事業は、Turangga Resourcesが運営している。

2026年上期の自社石炭販売量は600万トン(うち原料炭160万トン)となり、前年同期比10%減少した。全国的なRKAB割当量の減少を受け、販売量が落ち込んだ。

これに伴い、一般炭・原料炭採掘部門の売上高は4%減の12.9兆ルピアとなった。

■金・その他鉱物採掘部門:売上高66%減

金およびその他鉱物採掘部門の売上高は、前年同期比66%減の2.4兆ルピアとなった。主因は金販売量が82%減少したこと。

金鉱山事業では、PT Agincourt Resources(アギンコート・リソーシズ)とPT Sumbawa Juta Raya(スンバワ・ジュタ・ラヤ)が運営する鉱山からの金販売量が、前年同期の12万5,000オンスから2万3,000オンスへ大幅に減少した。

特にマルタベ金鉱山では操業が一時停止したことが販売量減少の主因となった。同鉱山は2026年第2四半期に操業を再開している。

■ニッケル事業:鉱石販売は88.6万湿重量トン

ニッケル事業では、PT Stargate Pacific Resourcesが2026年上期にニッケル鉱石88万6,000湿重量トン(wmt)を販売した。内訳は、サプロライト26万wmt、リモナイト62万6,000wmt。

また、UTが20.13%を出資するNickel Industries Limited(NIC)は、インドネシアを主要拠点としてニッケル採掘・加工を一体展開している。UTはNICの業績について6カ月遅れで持分法による取り込みを行っており、2026年上期決算にはNICの2025年第4四半期および2026年第1四半期の業績が反映されている。

NICのRKEF(回転炉・電気炉)事業では、2025年第4四半期と2026年第1四半期の合計でニッケル金属6万1,622トンを販売した。

■自社株買い:第3回分で3,380万株を取得

UTは6月30日、2026年4月1日から実施していた第3回自社株買いを完了し、3,380万株を取得した。

これに続き、7月1日から9月30日までを取得期間とする第4回自社株買いを発表。取得上限額は2兆ルピアとしている。

2022年7月~2023年1月に実施した当初の自社株買いに加え、2026年に実施した第1回から第3回までを累計すると、取得株数は2億3,700万株、取得総額は約7.1兆ルピアに達する。

これらの自社株買いは、市場価格が大きく変動する局面における自社株買いに関する金融サービス庁(OJK)の規定に基づくもの。UTは、自社の将来性や持続的なキャッシュフロー創出力に対する経営陣の自信を示すとともに、資本市場の安定に向けた政府の取り組みを支援するものとしている。

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