・防衛用パワーパックやエネルギー管理システムを展示
ドイツ(DEUTZ):2026年6月10日
ドイツ(DEUTZ)は、2026年6月15日から19日までフランスで開催される防衛・安全保障分野の国際展示会「ユーロサトリ 2026(EUROSATORY 2026)」に初出展し、防衛・安全保障市場向けの技術・製品群を公開すると発表した。防衛事業を担う専業組織「ディフェンス事業ユニット(Business Unit Defense)」を通じ、軍事用途向けの駆動・エネルギー供給システムを展開し、欧州の防衛能力強化に貢献する姿勢を示した。
同社は、産業用エンジンやエネルギーソリューションを手掛ける技術プロバイダーとして、軍用車両や無人システム向けの動力供給、分散型エネルギー供給などを重点領域に位置付けている。
同社のセバスチャン・シュルテ(Sebastian Schulte)CEOは、「産業パートナーとして、技術の量産展開や生産能力の迅速な立ち上げを通じ、欧州の防衛能力強化に貢献できる。高性能で堅牢な駆動システムに加え、軍事用途向け高度エネルギー供給ソリューションも重要な役割を担う」とコメントした。
また、ディフェンス事業ユニット(Business Unit Defense)のマルコ・ヘレ(Marco Herre)CEOは、「DEUTZは、軍事用途向けの信頼性の高い駆動・エネルギーシステムを通じ、世界各地のNATO部隊の即応性を支えている。陸上・航空領域を問わず、内燃機関、ハイブリッド・電動ドライブ、ドローン向け技術、分散型エネルギー供給まで幅広い技術基盤を提供する」と述べた。
展示会では主に次の3つの技術を紹介する。
■防衛車両向け800kW級パワーパックをレンク(RENK)と共同開発
ドイツ(DEUTZ)とレンク・グループ(RENK Group)は、戦術防衛車両向けに開発した出力800kW級パワーパック(エンジン+変速機一体システム)を初公開する。
同システムは、DEUTZ製V型8気筒エンジンと、RENK製高性能トランスミッションを統合したもので、現代の履帯式戦術車両向けに設計された。
高出力密度、高い機動性、過酷環境下での信頼性を実現し、急加速や高い走破性、即応性向上を図る。加えて、コンパクト設計により搭載性を高めるとともに、モジュール化設計と整備性向上により、多様な車両への展開やライフサイクル支援を容易にした。
■分散型電源を統合制御するエネルギー管理システム「グリッドキューブ(GridCube)」
DEUTZとエイチディーシー・ソリューションズ(HDC Solutions)が共同開発した「グリッドキューブ(GridCube)」は、複数の発電源や蓄電設備、消費設備を統合制御するエネルギーマネジメントシステム。
公共電力網との接続にも対応し、負荷や利用者を優先制御するインテリジェント制御機能を備える。
停電や電力供給不足、系統障害時には、利用可能な電源を自動再配分し、重要設備への電力供給を継続。政府施設、重要インフラ、防衛拠点などの運用継続性を確保することを狙う。
同システムは、グラーツ工科大学(Graz University of Technology)熱力学・持続可能推進システム研究所(ITNA)との協力により開発された。DEUTZが産業用ハードウェアや量産技術、システム統合を担い、HDC Solutionsがエネルギー管理ソフトウェアを提供する。
■無人航空機向け高性能燃料ポンプを展示
DEUTZ傘下のソベック(SOBEK)は、無人航空機(UAV)向けに開発した新型高性能燃料ポンプを出展する。
同製品は、高信頼性、軽量化、高精度な燃料供給性能を特徴としており、厳しい飛行条件下でも安定した燃料供給を実現。UAVの航続時間延長や推進性能向上に寄与する。
DEUTZは、防衛用途における無人システム市場の成長を見据え、今後も関連技術の開発と事業拡大を進める方針としている。
展示場所は、ホール5b、ブースA175。
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