カヤバ、ARAVと建機の遠隔操作・自動運転向けレトロフィットで協業開始

・既存機への後付け電子制御で油圧バイワイヤ化を推進、建設現場の省人化・安全性向上へ

カヤバ(KYB )は6月10日、建設機械向け遠隔操作・自動運転ソリューションを開発するARAV(東京都文京区)と協業し、既存の建設機械へ電子制御化機器を後付けして遠隔操作・自動運転に対応させるレトロフィットサービスの共同展開を開始すると発表した。両社は油圧制御の電子化(バイワイヤ化)を軸に、既存建機の高度化需要を取り込み、建設現場の人手不足や安全性向上の課題解決を目指す。

建設業界では、熟練技能者の高齢化や若年層の入職減少を背景に、建設機械の遠隔操作や自動運転への期待が高まっている。一方、国内で稼働する建設機械の多くは従来型の油圧パイロット方式を採用しており、自動化や遠隔化には油圧制御の電子化が前提となる。こうした油圧バイワイヤ化は建機自動化の基盤技術と位置付けられるものの、メーカー横断で対応可能なサービスは限られていた。

今回の協業では、ARAVが持つ建設機械向け遠隔操作・自動運転技術と、カヤバが開発する電子制御化機器を組み合わせる。カヤバは油圧制御を電子制御化するハードウェアを担当し、ARAVは遠隔操作・自動運転の制御システムを担うことで、既存建機を対象としたワンストップ型のレトロフィットサービスを提供する。

ARAVは、既設機への後付けによる自動化・遠隔化アプローチを進めており、油圧ショベル向け自動運転ソリューション「ヨイショ投入くん」などで複数現場の導入実績を持つ。一方、カヤバは油圧シリンダ、油圧ポンプ、油圧コントロールバルブなど油圧機器分野で長年の技術蓄積を有し、国内外の建設機械メーカー向けにコンポーネント供給を行ってきた。

今後は、まず油圧ショベルを対象としてレトロフィットサービスの提供を開始し、順次対応機種を拡大する方針。将来的にはホイールローダーなど他カテゴリーへの展開も視野に入れ、制御性能の高度化を進めながら、建設現場の省人化と安全性向上への貢献を図る。

画像:電磁比例減圧弁

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