ABBロボティクスの協働ロボットとデジタルソリューション、医療機器組立の完全トレーサビリティーを実現

ABB:2026年7月20日

ABBロボティクス(ABB Robotics)は、イタリアの医療業界向け自動化ソリューション企業イデアティバ(IdeAtiva)が、同社の協働ロボットとデジタルソリューションを活用し、がん治療用輸液セット部品の組立工程において、完全なトレーサビリティーと高品質を両立した自動化ラインを構築したと発表した。

イデアティバは、欧州有数の医療機器製造集積地であるイタリア・ミランドラ・バイオメディカル地区(Mirandola Biomedical District)を拠点とし、医療分野向け高度自動化システムの開発を手掛けている。同社は、腫瘍(オンコロジー)治療薬を患者に正確に投与するための輸液セット部品の組立自動化に取り組んだ。

従来の手作業による組立工程では、作業品質のばらつきや人的ミスのリスクが課題となっていた。医療機器は患者の安全性に直結するため、不良品ゼロの品質管理に加え、製造履歴を完全に追跡できるトレーサビリティーや、医療業界の厳格な品質基準への適合が求められていた。

これらの課題に対応するため、イデアティバはABBロボティクスの協働ロボット「ユーミー(YuMi®)」および「ゴーファ(GoFa®)」を採用。さらに、デジタルツイン技術「ロボットスタジオ(RobotStudio®)」と製造データ管理ソリューション「オプティファクト(OptiFact™)」を組み合わせた高度なロボット組立ラインを構築した。

このシステムにより、がん治療用輸液セット部品の組立工程を自動化するとともに、リアルタイム監視、製品トレーサビリティー、仮想環境での工程検証、データに基づく工程最適化を実現。ABBのロボットとソフトウェアの連携により、高効率かつエラーのない製造プロセスを構築している。

組み立てられる輸液セットは、抗がん剤を高い精度と信頼性で患者へ投与するための重要な医療機器であり、各部品には液漏れや汚染、投与量の誤差を防ぐ厳格な品質基準が求められる。ABBロボティクスは、こうした医療分野では製造品質が単なる生産目標ではなく、患者の安全と治療品質を支える重要な要素であるとしている。

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