リープヘル、ハンブルクで「デジタル・ソリューションズ・キャンパス」開設

・TOCヨーロッパで海事向けデジタル技術を披露、AI活用の部品検索アプリも公開

リープヘル(Liebherr):2026年5月22日

リープヘルは、ドイツ・ハンブルクで開催された港湾・ターミナル業界向け展示会「TOCヨーロッパ(TOC Europe)」に出展し、海事向け技術やデジタルソリューション、サービスを紹介した。会期中には、新たな教育・訓練拠点「デジタル・ソリューションズ・キャンパス(Digital Solutions Campus)」を正式開設したほか、AIを活用した新アプリ「パーツ・アシスタント(Parts Assistant)」を公開した。

TOCヨーロッパは、世界の港湾・ターミナル関係者が集まる業界展示会で、リープヘルは電動化や自動化が進む港湾業界に向け、自社の技術・サービス群を総合的に提案した。

展示では、モバイルハーバークレーン、STS(Ship-to-Shore)コンテナクレーン、RTG(Rubber Tyre Gantry)クレーンなどの海事向けクレーン製品に加え、ライフサイクルサービス「リープヘル・トランスフォーム(Liebherr Transform)」や「ケアパック(Care Packs)」を紹介した。

注目を集めたのが、新たに公開したAI搭載アプリ「パーツ・アシスタント」。写真、QRコード、部品番号、テキスト検索を通じて適切なクレーン部品を迅速に特定し、そのまま確認・発注まで行える。ブース内ではライブデモを実施し、保守業務の効率化に向けたデジタル活用例を来場者に示した。

また、移動型高精度クレーンシミュレーター「LiSIM move」も展示。場所を選ばずに訓練可能なソリューションとして、持続可能なオペレーター教育を提案した。このほか、モバイルハーバークレーン向けの新たな安全支援機能「ディスタンス・アラーティング(distance alerting)」のプレビューも行い、安全性向上への取り組みを紹介した。

展示会場外では、ハンブルク港のHHLAコンテナターミナルへの見学ツアーも実施。参加者は、自動化デュアルトロリー式STSコンテナクレーンの稼働状況を視察したほか、リモートオペレーション向けシミュレーター「LiSIM ROS」を体験した。これにより、遠隔操作を含む実運用環境に関する理解を深め、顧客やパートナーとの実務的な議論を進めた。

さらに、一部顧客向けにはロストック工場の見学会も開催し、製造やエンジニアリング体制を紹介した。

会場では、顧客や港湾オペレーターとの対話を通じて、港湾設備の電動化、運用効率向上、日常業務へのデジタルツール統合などが主要テーマとなった。

今回の展示では、ホールB6・C40ブースに過去最大規模の展示スペースを設置。新ブースコンセプトとして、「カスタマーサービスエリア」と「セールスアイランド」の2つの対話ゾーンを設け、来場者が目的に応じて専門スタッフと直接相談できる構成とした。

会期中には、「リープヘル・ハンブルク・オープンハウス(Liebherr Hamburg Open House)」も開催し、リープヘル・グループ(Liebherr Group)の執行役員兼管理委員会メンバーであるパトリシア・リュフ(Patricia Rüf)氏出席のもと、「デジタル・ソリューションズ・キャンパス」を正式開設した。

同キャンパスは、クレーン運転士や港湾オペレーター向けの教育・訓練拠点として位置付けられており、技術提供だけでなく、運用ノウハウや人材育成まで含めた顧客支援体制を強化する。イベントでは、ロストック拠点における実践型訓練プログラムも紹介され、デジタル技術と実務教育を組み合わせた同社の取り組みをアピールした。

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