HD建機 、26年1~3月期売上は22%増、営業利益88%増の大幅成長

HD建機 (HD Construction Equipment):2026年4月27日

韓国の建設機械・エンジンメーカー、HD建機 が発表した2026年第1四半期(1~3月)の連結決算は、売上高が2兆3,049億ウォン(前年同期比22.1%増)、営業利益(EBIT)が1,907億ウォン(同88.3%増)となり、いずれも大幅な増収増益を達成した。営業利益率は8.3%と、前年同期の5.4%から2.9ポイント改善した。税引前利益は2,244億ウォン(同158.2%増)、純利益は1,739億ウォン(同193.4%増)に達した。親会社株主に帰属する純利益も1,739億ウォンで、前年同期の620億ウォンから大幅に拡大した。なお、前年(2025年)の数値は合併を前提とした内部データに基づくものであり、監査済みではない。
※1 ウォンは、約0.11円。

■経営成績等の概況

今四半期の好業績を牽引したのは、主要地域における建設機械販売の加速と、産業用・防衛向けエンジンの堅調な売上。為替関連損益(F/Xゲイン)が前年同期の129億ウォンから548億ウォンへと約3.2倍に急増したことも、税引前・純利益の大幅拡大に寄与した。一方、純金融コストは163億ウォンの負担で、前年の184億ウォンから若干改善している。

営業利益の増益要因を分析すると、販売数量増加・製品ミックス改善が512億ウォン、価格改定(値上げ)が287億ウォンのプラス寄与となった半面、変動費・固定費の増加が246億ウォンのマイナス要因となった。これに為替・その他の341億ウォンのプラスが加わり、前年同期比で大幅な増益となった。

■セグメントごとの経営成績

建設機械・産業車両部門では、売上高合計が2兆248億ウォンと前年同期比23.6%増となった。
地域別に見ると、欧州(EU)が2,812億ウォンで同59.0%増、中東・アフリカが3,313億ウォンで同68.1%増と特に力強い伸びを示した。南米も1,917億ウォンで同46.3%増となった。北米は1,855億ウォン(同26.0%増)と予想を上回る成長を達成している。

アジア太平洋・CIS地域では、韓国が2,854億ウォン(同16.7%増)、中国が1,696億ウォン(同17.0%増)、インドが1,570億ウォン(同7.6%増)と、いずれも増収を確保した。一方、東南アジア・CIS・オセアニアは1,333億ウォンと小幅な減収(同1.2%減)にとどまった。

建設機械(CE)単体の営業利益は1,486億ウォンと前年同期比141.9%増の急伸で、EBIT率は4.0%から7.7%へと大きく改善した。一方、産業車両の売上高は974億ウォンと同18.1%減で、北米における販売回復の遅れが響いた。

エンジン部門では、売上高が3,361億ウォン(前年同期比10.0%増)、営業利益が473億ウォン(同7.8%増)となった。グローバル経済の回復を追い風に、内製向け・外販向けの産業用エンジンいずれも需要が拡大した。発電機エンジンの需要は第2四半期以降に一層顕在化する見通しだ。

■将来予測・市場見通し

同社は建設機械市場の世界販売台数について、2026年の年間計画(AOP)で58万4,000台を見込んでいたが、今回の更新見通しではこれをさらに上回る水準に修正した。

北米では油圧ショベル需要が伸び悩む一方、コンパクトトラックローダー(CTL)や関節式ダンプトラック(ADT)の需要が着実に拡大している。欧州では英国、フランス、ドイツ、北欧を中心に回復基調が続く。新興国市場では、アフリカのインフラ投資加速や中南米の鉱山投資拡大が追い風となる見通し。インドでは不動産政策やインフラ予算を背景に堅調な需要が続くと予想される。

エンジン部門では、産業向けエンジンが想定以上のペースで回復しており、通期計画を上回る着地が見込まれる。発電機向けについては北米・新興国の電力需要拡大を受けたマイクログリッドや非常用発電市場の成長を取り込む方針だ。また防衛向けでは東欧・中東の地政学リスクを背景に輸出契約の追加機会を見込む。

群山(グンサン)新工場については、2026年8月にEPP(電子制御部品)、同年10月に防衛向け、2027年1月に発電機向けの順次生産を開始する計画で、2030年の売上高寄与額は5,529億ウォンに達する見通し。X-Large(超大型)発電機の発電機売上に占める比率は、2027年の5%から2030年には約40%まで拡大すると予想されている。

リスク要因としては、米国とイランの軍事衝突の長期化や関税不確実性が挙げられており、物流・部品供給の制約や需要の停滞につながる可能性があるとしている。

HD建機の2026年第1四半期レポート