エピロック、2026年第1四半期は受注好調、鉱山需要が牽引

・受注23%増(オーガニック)、大型案件も拡大

エピロック(Epiroc):2026年4月29日

エピロックが4月29日に発表した2026年第1四半期決算は、鉱山向け需要の高水準を背景に受注が大きく伸長した。一方で為替の影響などにより売上高と利益は前年同期比で減少したが、営業利益率はほぼ前年並みを維持した。
※1スウェーデンクローナ(SEK)は、約17円。カッコ内は前年同期。

受注高は前年同期比11%増の183億4,000万SEK(約165億8,600万SEK)。為替の影響を除くオーガニックでは23%増と大幅に伸びた。特に1億5,000万SEK以上の大型案件は12億8,000万SEK(前年同期2億8,000万SEK)に拡大した。

売上高は同8%減の143億5,100万SEK(155億3,600万SEK)となったが、オーガニックでは2%増を確保。営業利益は28億4,600万SEK(同30億8,800万SEK)で、営業利益率は19.8%(同19.9%)。比較可能性に影響する項目(長期インセンティブ制度引当の変更)として2,200万SEKのマイナス要因を含む。調整後営業利益率は20.0%(同19.9%)となった。

1株当たり利益は1.74SEK(同1.82SEK)、営業キャッシュフローは13億SEK(同15億6,900万SEK)。純有利子負債/EBITDA倍率は0.71倍(同0.76倍)と健全な水準を維持している。

■鉱山向け需要が牽引、設備・サービスともに拡大
 
2026年第1四半期は鉱山市場での顧客活動が引き続き高水準で推移。銅や金など同社の主要対象分野で鉱物価格が歴史的高値圏にあることが背景にある。需要は全地域で強く、既存鉱山(ブラウンフィールド)における更新・拡張投資が中心となった。

製品別では、機械設備の受注がオーガニックで44%増と大きく伸長。探査機器・ツールも2桁成長を継続した。サービス分野は同12%増で、特にミッドライフアップグレードなど循環型ソリューションの需要が顕著だった。

一方、インフラ分野はやや改善の兆しが見られるものの、地政学的リスクが不透明要因として残る。

■生産増強で今後の売上拡大へ
 
受注の増加を受け、生産体制の増強を進めており、今後数四半期で出荷・売上の拡大が見込まれる。短期的には鉱山需要は高水準を維持し、建設向け需要も低水準からの回復が予想される。

■収益性は高水準維持、コスト増を吸収
 
タングステンなど原材料コストの上昇や関税の影響があったものの、オーガニック成長により収益性は維持。営業利益率は約20%と高水準を確保した。

■自動化・無人化需要が拡大

同社によると、多くの受注に自動化機能が含まれており、顧客の競争力と持続可能性向上に寄与している。特に自律型地表掘削機の需要が高く、同分野での競争優位性を強化している。

■CONEXPOで高い関心
 
米ラスベガスで開催された建設機械展示会「コネクスポ(CONEXPO)」では、遠隔・自律掘削、先進ツール、デジタル管理ソリューションなどを披露。建設市場自体は低調ながら、顧客の関心は高かったとしている。

■南ア企業の買収でサービス強化
 
南アフリカの鉱山向け部品・サービス企業イベントスペック(Eventspec Proprietary Limited)の買収契約も締結し、アフターマーケット事業の強化を図る。

■CEOコメント
 
ヘレナ・ヘドブロム(Helena Hedblom)社長兼CEOは「2026年は力強いスタートとなった。地政学的に不確実な環境下においても、当社は信頼性の高いパートナーとして顧客に評価されている」と述べた。

■会社概要
 
エピロック(Epiroc)は、鉱山・インフラ分野向けの生産性向上パートナー。掘削リグや岩盤掘削機械、建設機械、工具などを提供するほか、サービス、デジタル化、自動化、電動化ソリューションも展開する。スウェーデン・ストックホルムに本社を置き、2025年の売上高は約620億SEK、従業員数は約1万9,000人、約150カ国で事業を展開している。

ニュースリリース
第1四半期レポート