ボッシュ・レックスロス、最大3,000kg対応の重量物搬送システム「TS 7plus」投入

・標準化で組立ラインの効率化を実現

ボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth):2026年4月20日

ボッシュ・レックスロスは、最大3,000kgの重量物を搬送可能なローラーコンベヤ式搬送システム「TS 7plus」を発表した。標準化された構成ユニットに基づく設計により、従来の個別設計案件に比べて高い可用性と効率性を実現し、電動化関連部品など重量物の組立工程におけるマテリアルフローの最適化を図る。

電動車向けバッテリーパックやeアクスルなどの大型・重量部品の増加に伴い、組立ラインにおける搬送システムには新たな対応が求められている。従来のカスタム設計による搬送設備は複雑化しやすく、無人搬送車(AGV)は搬送時間の長さが課題となっていた。こうした課題に対し、同社は標準化コンセプトを採用した新システムで対応する。

同社の搬送システム「TS 1」「TS 2plus」「TS 5」は、これまで自動車産業で広く採用され、小型から中型のワーク搬送に実績を持つ。「TS 7plus」はこのモジュール設計を重量物領域に拡張した世界初のシステムで、最大3,000kg、最大2,200×3,000mmのワークパレットに対応する。

システムはローラーコンベヤをベースに、昇降横行ユニット、回転ユニット、位置決めユニット、ストップゲートなどを自由に組み合わせて構成可能。搬送高さは縦横ともに最低350mmとし、手作業工程の作業性や人間工学面の改善にも配慮した。

コンベヤ部には従来の「TS 7」と比べ約50%大型化したソリッドまたは中空ローラーを採用。単位長さ当たりの可動部品点数を削減し、可用性を向上させた。また、新設計のベアリングブロックにより、2点ねじ固定で迅速な組立が可能となり、保守時の交換作業も容易としている。

駆動方式には、チェーン駆動に代えて潤滑不要のキングシャフトを採用。モーターのトルクはベベルギア(かさ歯車)を介してローラーへ伝達され、ワークの汚染リスクを低減するほか、再張力調整や定期メンテナンスも不要とした。

運用面では、従来のストップゲートによる蓄積搬送に加え、必要時のみ各セクションのモーターを稼働させるセグメント運転にも対応。これによりエネルギー効率を高め、ライフサイクル全体での総所有コスト(TCO)低減を実現する。モーターは出力180Wおよび250Wを用意し、外部メーカー製モーターにも対応可能なインターフェースを備える。

モーターはコンベヤ外側または内側に配置可能で、内蔵配置とすることで作業者の動線や設備干渉を防止する。最大搬送速度は毎分24mに達し、AGVと比較して大幅な搬送時間短縮を実現する。

また、同社の計画ソフトウェア「MTpro」により、CAD不要で搬送システムの構成設計が可能。ローカル版およびWeb版「MTproオンラインデザイナー(MTpro online Designer)」を提供し、構成データからCADモデルや部品リストを自動生成、同社のオンラインストアや認定パートナーへ連携できる。

以上のように「TS 7plus」は、重量物搬送における標準化と高効率化を両立し、電動化時代の組立ライン構築を支援するソリューションとして展開される。

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