日立エナジー、サムスンC&Tと高圧交流送電で協業拡大、電力網インフラ整備を加速

日立エナジーは4月15日、韓国のサムスンC&T(Samsung C&T)と、高圧交流送電(HVAC)分野における戦略的協業の覚書(MoU)を締結したと発表した。電化の進展や再生可能エネルギー導入拡大に伴う電力系統の変動性増大を背景に、国境を越えた電力融通やエネルギー安全保障を支える送電網インフラの整備を加速する。

両社はこれまで高圧直流送電(HVDC)分野で協業実績を積み重ねてきたが、今回新たに交流送電分野でも連携を強化する。今後はグローバル市場において対象案件の特定や技術・事業性評価を共同で進め、具体的なプロジェクト形成に取り組む。

日立エナジーは送配電網技術や電力システム、統合型デジタルソリューションなどの分野で世界トップクラスの技術力を提供。一方、サムスンC&Tは大規模電力インフラにおけるEPC(設計・調達・建設)の豊富な実績を生かし、プロジェクト遂行を担う。両社の強みを組み合わせることで、効率的かつ信頼性の高い電力インフラの構築を目指す。

背景には、モビリティや産業、データセンターなどの分野で電化が急速に進むとともに、再エネ導入拡大による電力需給の変動が拡大していることがある。こうした環境下では、柔軟で強じんな高圧交流送電網の整備が、持続可能なエネルギーシステム実現の鍵を握る。

日立エナジーのニクラス・パーソン グリッドインテグレーション担当役員は「エネルギー転換の成否は強じんな送配電網にかかっている。協業拡大により電力網の近代化とレジリエンス向上を加速し、大規模再エネ導入を支える」とコメントした。

また、サムスンC&Tのイ・ビョンス エグゼクティブ・バイスプレジデントは「UAEやオーストラリアでの実績に基づく協業モデルを活用し、交流・直流を組み合わせた統合ソリューションで国際送電プロジェクトに取り組む」と述べた。

今回のMoUは、両社がロードマップおよび案件パイプラインを共同で構築する枠組みを定めたもの。エネルギー転換が進む中、送電インフラ分野での国際連携の重要性が一段と高まっており、今後の具体案件の進展が注目される。

ニュースリリース