クボタ、24年1~3月売上は0.8%減の7,751億円、海外売上は0.5%増の6,211億円

 ㈱クボタが5月10日に発表した2024年12月期第1四半期(2024年1~3月)の売上高は、前年同期比63億円(0.8%)減少して7,752億円となった。 国内売上高は水・環境部門は増収となりましたが、主に機械部門での減収により前年同期比95億円(5.8%)減の1,541億円となった。 海外売上高は水・環境部門は減収となったが、機械部門で増収となり前年同期比31億円(0.5%)増の6,211億
円となった。営業利益は為替の改善効果や値上げ効果などの増益要因はあったが、主に欧州、北米を中心とした機械部門での減販などの減益要因により、前年同期比3億(0.3%)減の1,030億円となった。税引前利益は前年同期比6 億円(0.6%)増加して1,061億円となった。法人所得税は270億円の負担、持分法による投資損益は1億円の利益 となり、四半期利益は前年同期比39億円(5.1%)増の792億円となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益 は前年同期を38億円(5.5%)上回る729億円となった。

 クボタ2024年第1四半期データ

■部門別の概況

①機械部門
 同部門は農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械により構成。
 売上高は前年同期比0.7%減少して6,802億円となり、売上高全体の87.7%を占めた。
 国内売上高は前年同期比11.7%減の703億円となった。主に農業機械及び農業関連商品の減少により減収となった。
 海外売上高は為替の改善効果もあり前年同期比0.7%増の6,100億円となった。北米では建設機械の販売は住宅建設や政府のインフラ開発需要を背景に底堅く推移しましたが、トラクタはレジデンシャル市場の停滞、及び農作物価格の下落による影響を受け苦戦した。欧州では、建設機械及びエンジンは公共予算の削減や金利上昇による投資縮小を受け販売が減速したほか、トラクタも農家の投資意欲が回復しておらず低迷した。アジアは、タイでは徐々に影響は和らぎつつありますが干ばつなどの天候不順に伴う農業機械の買い控えが続いており、インドでは水不足による稲作市場、畑作市場の縮小に伴い販売が減速しました。

 セグメント利益は、為替の改善効果や値上げ効果などの増益要因はあったが、減販損や原材料価 格の上昇、インセンティブ率の悪化などの減益要因により前年同期比2.2%減少して1,054億円となった。

②水・環境部門
 同部門はパイプシステム事業(ダクタイル鉄管、合成管等)、産業機材事業(反応管、スパイラル鋼管、空調機器等)、環境事業(各種環境プラント、ポンプ等)により構成。
 売上高は前年同期比0.7%減少して903億円となり、売上高全体の11.7%を占めた。

 国内売上高は前年同期比0.8%増の791億円となりました。環境事業の売上が伸びたほか、産業機材事業も空調機器の販売が堅調に推移し、増収となった。
 海外売上高は前年同期比10.5%減の112億円となった。環境事業の売上は伸びましたが、需要は堅調だったものの反応管で一部出荷のずれ込みがあり減収となった。 当部門のセグメント利益は主に原材料価格の改善により、前年同期比12.5%増加して101億円となった。

③その他部門

 同部門は各種サービス事業などにより構成。売上高は前年同期比15.6%減の47億円となり、売上高全体の0.6%を占めた。セグメント利益は前年同期比26.2%増加して9億円となった。

■連結業績予想に関する定性的情報
 2024年12月期の業績見通しは前回発表時(2024年2月14日、下記)から変更していない。
 売上高3兆500億円(前期比1.0%増)、営業利益は3,200億円(同2.7%減)、税引前利益は3,330億円(同2.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,260 億円(5.2%減)。

 業績見通しにおける想定為替レートは、1米ドル=140円、1ユーロ=153円としている。

 クボタの2023年12月期第1四半期決算短信

 決算説明資料