プライメタルズテクノロジーズ、ロシアのアビンスク製鉄所向けミニミルが近代化工事を完了し操業開始

■ビレット生産量が年間120 万トンから150万トンに増加

 プライメタルズテクノジーズ(Primetals Technologies、本社:ロンドン)は10月10日、ロシアのアビンスク製鉄所(Abinsk Electric Steel Works)向けミニミルの近代化工事を完工し、このほど操業が開始されたと発表した。プライメタルズテクノジーズは2016 年初頭にこの工事を受注していた。

 この近代化工事は、同社の電気炉、レードル炉、6 ストランド(条)方式ビレット連続鋳造機を対象としたもので、130 mm 角と150 mm 角断面のビレットの生産能力を年間120 万トンから150 万トンに上げることを目的としていたが、品質面でも改善が進み、ワイヤーおよびばね鋼向けの高炭素鋼など、より高品質な鋼種が生産できるようになった。

 また、導入された新技術により製鉄所の稼働率が向上すると共に、電気炉のエネルギー消費量がトンあたり410 キロワット時から370 キロワット時に低下するなど製造コストおよびメンテナンスコストが大幅に削減された。

 アビンスク製鉄所は、鉄筋棒鋼およびその他の条鋼製品を生産するロシアの有力条鋼メーカー。同社はロシア南部の黒海沿岸にあるクラスノダール州アビンスク地域で、電気炉および圧延機2 系列からなる製鉄所を稼動している。

 この近代化工事では、電気炉に対するPLC ベースの電極制御システムおよび酸素吹込システムを新設し、炉の変圧器の後流にある高電流ケーブルおよび高電流ブスバーシステム一式を交換。さらにオフガスダクトの湾曲部の再設計により、炉からの一次排出管である高温ガス用ダクトに排出ダンパーを直接接続して、炉の圧力制御システムを新たに構築した。

 また電気炉の主油圧システムを改造して炉動作を改善したことにより、スクラップ装入の際の電源遮断時間が約20 秒削減される。

 電気炉に加えてレードル炉も近代化され、新たに4 ストランドのワイヤー送給および石炭投入システムが装備された。

 6ストランド(条)方式ビレット連続鋳造機に対しては、電気機械アクチュエータを搭載したストッパー機構、シュラウドマニピュレーター、緊急時ゲート遮断機能、自動モールドパウダーフィーダーから構成される鋳造ストッパー設備を納入。鋳造断面130 mm 角で毎分最大5 m の高速鋳造を実現するため、新型チューブモールド「DiaMold」、モールドオシレーター「DynaFlex」、電磁撹拌装置、ローラーブロック、二次冷却スプレーヘッダーが搭載された。

 工場の搬出エリアにはビレットマーキング装置が新たに設置され、既存の転倒式冷却床では、新たな油圧シリンダーの設置、冷却床油圧システムの改造などの近代化が実施された。

 プライメタルズテクノジーズは、近代化工事の基本設計と詳細設計、新設備の製造と納入、工場全体に渡るプロセスオートメーションの導入、さらに建設と試運転の監督を担当した。

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