中国商務部は6月29日、日本向け輸出管理措置に関する追加対応を公表し、日本の一部法人を輸出管制対象リストおよび監視対象リストへ追加したと発表した。中国側は措置の目的について、日本の「再軍事化」および軍事能力強化への懸念に対応するものと説明している。
商務部報道官は記者会見で、2026年2月24日に実施した第一弾措置として、三菱造船(Mitsubishi Shipbuilding Co., Ltd.)など日本企業20社を輸出管制対象リストへ、スバル(SUBARU Corporation)など20社を監視対象リストへ指定した経緯を説明した。
今回の追加措置では、防衛研究所(National Institute for Defense Studies)など、日本の軍事能力向上に関与していると中国側が判断した日本法人20社を新たに輸出管制対象リストへ追加した。
対象企業・機関に対しては、中国国内の輸出事業者による軍民両用物資(デュアルユース品)の輸出を禁止するほか、中国原産の軍民両用物資について、海外の組織や個人が対象先へ移転・供与することも禁止する。既存の関連取引や活動についても即時停止を求めるとしている。
また、三井E&S(Mitsui E&S Co., Ltd.)など、軍民両用物資の最終利用者および最終用途が確認できないと判断した日本法人20社を新たに監視対象リストへ追加した。
監視対象リスト掲載後は、対象先向け輸出において包括許可の利用や簡易申請による輸出証明取得が認められず、個別許可申請時にはリスク評価報告書の提出が必要となる。加えて、輸出品が日本の軍事力強化につながる用途に使用されないことを保証する書面提出も義務付けられる。
中国商務部は、監視対象リスト企業に対して最終利用者および最終用途の審査を強化し、日本の軍事利用や軍事能力向上につながる用途への輸出許可は認めない方針を示した。一方で、対象企業が調査協力義務を履行した場合には、規定に基づきリスト解除申請が可能としている。
中国側は今回の措置について、「中華人民共和国輸出管制法」および「中華人民共和国軍民両用物項輸出管制条例」に基づく合法的措置と位置付け、「日本の新型軍国主義的動きを抑止することが目的」と説明した。また、対象は限定的であり、日中間の正常な経済・貿易活動には影響を与えず、法令順守を行う日本企業への影響はないとしている。