島津製作所は6月9日、中国の生産子会社である天津島津液圧有限公司(TSH)で半導体業界向けターボ分子ポンプ(TMP)の生産を開始したと発表した。中国国内市場向けの供給能力を高めるとともに、サプライチェーンの最適化とコスト競争力向上を進める。現地では5月18日に操業記念式典を実施した。
今回、TSHでは既存工場内の遊休スペースを活用し、クリーンルームや検査設備を備えたTMP組み立てラインを新設した。設備投資額は約3億円。当面の生産能力は年間2,000台を計画している。
TMPは、内部に配置した多数の金属製ブレード(羽根)を毎分数万回転という超高速で回転させ、気体分子を排出して高真空環境を形成する真空ポンプ。半導体製造装置やコーティング装置などの真空プロセスにおける中核機器として利用されている。
島津製作所のTMPは半導体製造工程向けを中心に展開しており、中国では半導体製造装置市場およびコーティング装置市場の拡大が見込まれている。加えて、中国政府による製造業高度化政策を背景に、現地生産への需要が高まっていた。
同社は今回の現地生産開始によって、中国顧客への納期短縮や供給安定化を図るとともに、成長市場への対応力を強化する方針としている。
コメントを投稿するにはログインしてください。