コマツは4月22日、鉱山向け無人ダンプトラック運行システム「AHS(Autonomous Haulage System)」を搭載した超大型自動運転ダンプトラックの累計導入台数が1,000台に到達したと発表した。
AHSは2008年に世界で初めて商用導入されて以降、チリ、オーストラリア、カナダ、ブラジル、スウェーデン、米国の6カ国で稼働。鉄鉱石、銅、オイルサンド、石炭、金などの資源運搬用途で24時間365日運用されており、累計総運搬量は115億トンを超えた。今回の1,000台目は、積載量290トンの超大型ダンプトラック「930E-5AT」で、米バリック・マイニング(Barrick Mining Corporation)のネバダ・ゴールド・マインズ(Nevada Gold Mines)に導入された。
同社のAHSは、地形や気候条件が大きく異なる鉱山現場での長年の運用実績を背景に、安全性と生産性の両面で高い評価を獲得している。有人ダンプトラックと比べて大幅な安全性向上を実現するほか、積込・運搬工程で15%以上のコスト削減効果を確認。さらに最適運転制御により急加速や急操舵を抑制することで、タイヤ寿命を約40%延長する効果も実証しており、生産性向上と環境負荷低減の両立に寄与している。
また同社は、企業活動の社会的価値を定量化するインパクト会計を用いてAHSの効果を分析。その結果、労働価値の創出や事故リスク低減などを通じ、年間で約3,600億円規模の社会的価値を創出していることを確認した。
こうした実績を踏まえ、コマツは次世代の自律型マイニング機械の開発を加速する。ソフトウェアで機能を定義するSDV(Software Defined Vehicle)の開発を進め、AHSダンプトラックのさらなる高度化を図るとともに、無人散水車などの自律型・遠隔操作車両のラインアップを拡充。鉱山オペレーション全体の安全性と生産性の一段の向上を目指す。
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