荏原製作所、世界初の実スケール液体水素ポンプ製品試験・開発センター「E-HYETEC」全面稼働開始

・総投資額約160億円、-253℃実液による商用スケール試験体制を確立、水素サプライチェーン構築を加速

荏原製作所は10月2日、千葉県富津市の富津第二事業所内に建設を進めていた液体水素ポンプの実液試験設備を完備した製品試験・開発センター「E-HYETEC(イーハイテック、EBARA – Hydrogen Equipment Test and Development Center)」の全面稼働を開始したと発表した。液体水素向けポンプの実液を用いた実スケール商用製品試験設備としては世界初となる。

世界的な脱炭素化の流れの中で、燃焼時にCO2を排出しない水素は温暖化対策の切り札として期待されている。荏原グループは長期ビジョンに基づき水素関連技術の社会実装を進めており、既に液体水素昇圧ポンプや極低温リターンガスブロワなどの開発・上市を手がけている。これらの極低温水素関連機器を安全かつ安定的に使用するには、-253℃の水素実液を使った性能試験による品質確認が不可欠で、商用スケールでの実液試験拠点の確立が急務となっていた。

「E-HYETEC」は、国内外で進む水素サプライチェーン構築に必要不可欠な液体水素ポンプの社会実装を確実に遂行するため、液体水素を用いた製品性能試験や要素技術開発を行う拠点。同センターがある富津第二事業所には、極低温機器の製造・生産を担う新拠点「E-HYEFAB(イーハイファブ)」も併設した。これにより開発・試作から実液試験データのフィードバック、組み立て、製品出荷までを富津エリアで完結させ、高品質な製品の安定供給と開発スピードの飛躍的な向上を実現する。

■建物概要
施設名称:製品試験・開発センター「E-HYETEC」
所在地:千葉県富津市新富94-1(自社所有地/富津第二事業所内)
敷地面積:約18,000㎡
建物面積:約2,800㎡
総投資額:約160億円
施設内容:液体水素ポンプ製品性能試験設備、関連要素技術開発設備など
工事着工:2024年1月
全面稼働日:2026年10月1日(2025年に一部試験設備は稼働開始済み)

■施設の特徴と安全性
実環境と同等の-253℃液体水素実液を用い、商用スケール(実物大)での定格運転試験が可能。実証データを迅速に獲得することで開発を大幅に加速させるとともに、製品の圧倒的な信頼性と品質を担保する。

万一のわずかな漏洩も早期に発見する水素検知センサー、自動換気システム、集中監視システムなどの多重防災設備を整備し、作業者や周辺環境に配慮した高水準の安全管理体制を維持する。

全面稼働を開始したE-HYETECを荏原グループの水素関連機器開発の中核拠点とし、国内外の企業やプロジェクトとの共創を深め、世界の水素サプライチェーン構築と2050年のカーボンニュートラル実現に貢献していく方針。

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