・通期予想は据え置き
不二越が10月5日に発表した2026年11月期第3四半期決算(2025年12月〜2026年8月)は、売上高が前年同期比10.4%増の1,923億円、営業利益は同72.8%増の114億円、経常利益は同111.5%増の108億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同82.1%増の66億円と、増収・大幅増益となった。1株当たり四半期純利益(EPS)は304.28円(前年同期は161.29円)だった。
■事業環境と業績動向
第3四半期は、業種によって需要に濃淡があるものの、欧米・中国を中心に建設機械向け需要が持ち直し、総じて緩やかに回復した。欧米・中国の建設機械分野やアセアンの市販分野の需要回復に加え、米州の産業機械分野でも需要が増加した。国内売上高は907億円(前年同期比5.8%増)、海外売上高は1,015億円(同14.9%増)となった。
利益面では、構造改革による固定費削減、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁、生産ラインの自動化・合理化、調達コスト削減に取り組んだ結果、大幅な増益を実現した。営業利益の増減要因(前年同期比+48億円)では、販売価格の適正化が+42億円、操業度の改善が+26億円、為替の影響が+19億円、コストダウンが+7億円と増益要因が計94億円となった一方、材料価格の値上りが△38億円、固定費・販管費などの増加が△8億円と減益要因が計46億円となった。
特別損益では、資産効率の適正化を推進する中で、構造改革費用8億円と減損損失3億円を特別損失に計上した。なお、前年同期に計上した投資有価証券売却益19億円は、当期は46百万円にとどまった。
■セグメント別業績
機械工具事業は、中国・国内で工作機械の需要が減少したものの、国内・米州の工具や米州・アセアンでのロボット需要が増加し、売上高は606億円(前年同期比11.1%増)となった。営業利益は38億円(同52.6%増)と増益となった。
部品事業は、国内・中国でカーハイドロリクスの需要が減少したが、欧米・中国を中心とした建設機械向け油圧機器やアセアンの市販向けベアリングの需要が回復し、売上高は1,170億円(同7.9%増)となった。営業利益は構造改革の効果を取り込み、59億円(同60.8%増)と大幅増益となった。
その他の事業(主に特殊鋼)は、国内および中国で特殊鋼が増加し、売上高は146億円(同31.6%増)、営業利益は16億円(同305.8%増)となった。
■通期業績予想
2026年11月期通期の連結業績予想は、2026年7月14日発表の数値から変更なし。売上高2,550億円(前期比8.1%増)、営業利益153億円(同56.6%増)、経常利益133億円(同58.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益75億円(同42.8%増)、1株当たり当期純利益344.20円を見込んでいる。配当は期末110円(前期100円)の予想。
同社は、ロボットを核に、工具、工作機械、ベアリング、油圧機器、特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、脱炭素・EV化など産業構造の大変革を見据えた新商品開発や技術提案、米国を中心とした営業拠点の拡充による受注・売上拡大と、事業全般の構造改革をより一層推進していく方針を示している。
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