国際ロボット連盟(IFR:International Federation of Robotics):2026年9月30日
国際ロボット連盟(IFR)は9月30日、2025年のプロフェッショナルサービスロボットの世界出荷台数が前年比24%増の約25万台に達したと発表した。商業自動化へのシフトが進展していることを示す結果で、「ワールド・ロボティクス2026・サービスロボット」報告書にまとめられている。
IFRのジェーン・ヘフナー(Jane Heffner)会長は「サービスロボットは日常業務に広がりつつある。プロフェッショナルサービスロボットが24%、医療ロボットが19%、消費者向けサービスロボットが37%と、3つのセグメントすべてで2桁成長を記録した」と述べた。
プロフェッショナルサービスロボットの用途別では、輸送・物流向けが11万7,500台でトップを維持した。前年比21%増で、市場シェアは47%。主に搬送やマテリアルフロー、配送プロセスの自動化に使われ、従来の販売が主流ながら、ロボット・アズ・ア・サービス(RaaS)モデルの人気も高まっている。米国ではすでにRaaSが優勢なビジネスモデルとなっている。
2位はホスピタリティロボット。公共空間での移動案内や情報提供、テレプレゼンス用途が中心だ。3位は業務用清掃ロボットで、床清掃が主な用途となっている。
人型ロボット(ヒューマノイド)については、人間中心の環境で柔軟に動ける可能性から注目が高まっている。AIやセンサー、制御システムの進展で印象的なパイロット案件が増えている一方、現状の用途は専門的で、遠隔操作を必要とするケースが多い。2025年に世界で販売されたフルサイズ(140cm超)の人型ロボットは約7,000台。研究開発や娯楽以外の商業・業務用途を想定したものだ。
安全規格の整備、高額なトレーニング・保守コスト、特に産業分野での明確なビジネスケースの不足が普及の課題となっている。実用的な日常ツールとなるには、直感的なプログラミングや堅牢な操作、経済的スケール、標準化された安全性のさらなる進展が必要と指摘されている。
IFRサービスロボット委員会のヴェルナー・クラウス(Werner Kraus)委員長は「ワールド・ロボティクス2026報告書の特別章で、ロボティクスの最新市場である人型ロボットの包括的な概要を提供している」と語った。
消費者向けサービスロボットは主に家庭用ロボットで、全体の販売は37%増の約3,420万台。家事の自動化、AI統合、スマートホーム連携が主なトレンドとなっている。
医療ロボット市場では、手術ロボットが8,400台(成長率57%)と成長の主力。過去10年で技術開発から商業展開への移行が加速しており、ロボティクスの進歩や臨床成績の向上、医療従事者の受け入れ拡大が背景にある。
なお、IFRは先ごろポジションペーパー「サービスロボット-ロボットが人間の生活に与える影響」を公表。労働力不足への対応や生産性向上、医療・ホスピタリティ・農業・清掃・セキュリティなど幅広い分野での支援を分析している。
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