・ClassNK認証を取得、水素サプライチェーン構築と海運脱炭素を後押し
荏原製作所は7月22日、液化水素運搬船向けカーゴポンプについて、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)から2026年6月16日付で型式承認を取得したと発表した。液化水素運搬船用カーゴポンプの型式承認取得は世界初となる。
今回承認を受けたのは、液化水素運搬船に搭載され、液化水素を陸上タンクなどへ荷揚げする際に使用されるカーゴポンプ「LHS0404」。沸点がマイナス253℃に達する液化水素を安全かつ安定的に昇圧・移送できるよう設計されており、設計圧力は0.37MPa(揚程350m)、最大定格流量は350㎥/時となる。
水素は脱炭素社会を支える次世代エネルギーとして期待されており、製造から輸送、利用までを結ぶ水素サプライチェーンの構築が課題となっている。液化水素は体積を大幅に縮小できるため大量輸送に適している一方、極低温環境での安全性と信頼性が求められる。
液化水素運搬船の商用化実証が進む中、船舶搭載機器には高い耐久性と信頼性が要求される。船級協会は設計・構造や使用材料の液化水素への適合性などを審査し、安全性を確認している。
荏原は、長年培ってきた極低温ポンプ技術を応用して本製品を開発。型式承認の取得に際しては、千葉県富津市に建設を進める製品試験・開発センター「E-HYETEC」(2026年竣工予定)の一部試験設備を活用し、実スケールの液化水素実液による性能試験を実施した。実液試験に対応した設備で性能を検証したことが評価され、今回の承認取得につながった。
液体水素用ポンプは、2025年1月以降に建造契約が締結される対象船舶について型式承認の取得が求められており、今回の認証取得により、品質を確保した製品の安定供給が可能となる。これにより、液化水素運搬船建造プロジェクトの円滑な推進や、水素サプライチェーンの構築への貢献が期待される。
荏原は今後、今回の型式承認で得た知見を活用し、水素燃料船など水素利用船舶向け機器の供給を拡大するとともに、海運分野の脱炭素化を支援していく方針である。
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