ABB、米フロリダ州の新セメント工場向け電動化・自動化システムを受注

・持続可能な生産体制構築を支援

ABB:2026年5月8日

ABBは、メドジェム・セメント・グループ(Medcem Cement Group)傘下のノバダ・セメント(Novada Cement)が米フロリダ州タンパベイで建設する新セメント工場向けに、プラント全体の電動化、自動化、ドライブソリューションを受注したと発表した。ABBは設計、供給、試運転に加え、統合エンジニアリング、プロジェクト管理、保守支援も提供する。

新工場では、ABBの分散制御システム「ABBアビリティ・システム800xA(ABB Ability™ System 800xA®)」を統合基盤として採用。オペレーターはプラント全体の稼働状況をリアルタイムで把握でき、生産性向上や設備最適化に向けた迅速な対応が可能になる。

同工場はフル稼働時に年間60万トン超のセメント生産を見込んでおり、米南東部地域の建設市場向け供給拠点となる計画。ノバダ・セメントにとって米国初の投資案件であり、同社グループはトルコ、カメルーン、チュニジアでも大規模なセメント事業を展開している。

ABBによるプロセス制御・電動化システムの導入により、エネルギー効率向上、品質改善、生産工程の最適化を図る。メドジェム・グループはデジタル化、効率化、持続可能性を重点戦略に掲げ、国際建材市場での事業拡大を進めている。

ABBプロセスインダストリーズ部門セメント事業北米営業マネージャーのビュレント・コランジ(Bulent Kolanci)氏は、「ABBは世界のセメントメーカーの生産革新を支援している。ノバダ・セメントのチームは創造性と目標達成への集中力を兼ね備えており、今回の取り組みに参加できることをうれしく思う」とコメントした。

また、ノバダ・セメントの工場長であるイサ・エルテズ(Isa Eltez)氏は、「持続可能かつ生産性の高い方法で世界のセメント市場拡大に取り組んでいる。ABBの技術を活用することで、米国市場での新工場立ち上げを加速できる。運転管理を一元化し、エネルギー性能向上、生産量最大化、品質安定化を実現したい」と述べた。

ABBとメドジェム・グループは長年の協力関係にあり、これまでにもトルコ国内のセメント工場におけるデジタル化推進でABBの技術が採用されている。

メドジェム・グループは鉱業、港湾、コンクリート、販売、輸出事業を展開しており、トルコ・メルシン工場は世界最大級のセメント生産拠点の一つ。年間650万トンのクリンカーを生産し、その約90%をメドジェム港から海外輸出している。

ABBは電動化・自動化分野のグローバル技術企業で、世界約11万人の従業員を擁する。産業分野の効率化や持続可能性向上に向けたソリューションを提供している。

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