・半導体材料「ABF™」供給体制を強化
味の素は5月7日、連結子会社の味の素ファインテクノが、岐阜県可児市の「可児御嵩インターチェンジ工業団地」に新工場用地を取得すると発表した。取得額は約12億円。半導体パッケージ向け層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム™(ABF™)」の新生産工場を建設する計画で、2028年に着工、2032年の稼働開始を予定する。
新工場は、味の素ファインテクノの本社工場(神奈川県川崎市)、群馬工場(群馬県昭和村)に続く第3の生産拠点となる。ABF™の需要拡大に対応した生産能力増強に加え、BCP(事業継続計画)の観点から安定供給体制を強化する。
ABF™は1999年の発売以来、半導体パッケージ向け層間絶縁材料のデファクトスタンダードとして、CPUやGPUなど高性能半導体の進化を支えてきた。クラウドサービスやAI向けデータセンター、ネットワーク関連需要の拡大を背景に、今後も市場成長が続くと見込まれている。
新工場では、2030年以降の需要増加を見据え、将来的な生産能力拡張にも対応可能な設計を採用する。また、本社工場や群馬工場から一定距離を確保した立地とすることで、災害リスク分散による供給安定化を図る。
工場運営面では、自動化技術やICT技術を導入し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。適切な在庫管理を通じてSCM(サプライチェーン管理)機能を強化する。さらに、再生可能エネルギー活用などを通じたGHG(温室効果ガス)削減にも取り組む。
味の素グループは、「中期ASV経営2030ロードマップ」の一環として、ICT領域を成長分野に位置付けている。今回の新工場用地取得により、半導体分野向けの高品質・高信頼性製品を持続可能な形で供給する体制を強化し、バリューチェーン拡充を進める。
■プロジェクト概要
計画名:味の素ファインテクノ 岐阜新工場計画
所在地:岐阜県可児市 可児御嵩インターチェンジ工業団地
事業主体:味の素ファインテクノ
用途:半導体パッケージ向け層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム™(ABF™)」生産工場
取得額:約12億円
スケジュール:2026年5月立地協定締結、2026年6月契約締結予定
着工予定:2028年
稼働開始予定:2032年
主な目的:生産能力増強、BCP強化、安定供給体制構築
主な特徴:DX推進、自動化導入、SCM強化、環境負荷低減対応
■会社概要
味の素ファインテクノは、電子材料および機能材料の製造・販売を手掛ける味の素グループ企業。本社は神奈川県川崎市。1942年設立。従業員数487人(2026年4月時点)。
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