・エンジン事業が黒字回復
ドイツ(DEUTZ):2026年5月7日
ドイツ(DEUTZ)は5月7日、2026年第1四半期(1〜3月)決算を発表し、新規受注高、売上高、利益が大幅に伸長した。新規受注高は前年同期比41.2%増の7億7,100万ユーロ、売上高は同8.4%増の5億3,000万ユーロ、特別項目控除前EBIT(調整後EBIT)は同45.7%増の3,730万ユーロとなった。調整後EBIT率は7.0%と、前年同期の5.2%から改善した。
同社は、2025年後半から続く成長基調を維持したとしており、通常は需要が弱含む第1四半期としては高水準の利益率を確保した。
セバスチャン・C・シュルテ(Sebastian C. Schulte)CEOは、「新規受注、売上高、利益はいずれも大幅に増加した。戦略転換の成果が着実に現れている。エンジン事業に加え、新エネルギー、防衛関連事業、サービス事業が成長に寄与している」とコメントした。
成長をけん引したのは、事業ポートフォリオ再編と市場回復の兆しだ。特に建設機械および農業機械向け分野で需要回復が見られた。また、コスト削減策「フューチャー・フィット(Future Fit)」の効果も利益改善に貢献した。
オリバー・ノイ(Oliver Neu)CFOは、「フューチャー・フィット計画は完了し、当初目標の5,000万ユーロを約10%上回るコスト削減を実現する見込み。エンジン部門単独でも4,000万ユーロ超の削減効果があり、利益は明確に黒字へ回復した」と説明した。また、「2030年までに調整後EBIT率10%を達成する目標に向けて順調に進んでいる」と述べた。
2026年第1四半期の新規受注高は7億7,100万ユーロで、前年同期の5億4,610万ユーロから大幅増となった。エンジン、エネルギー、サービス各部門が増加に寄与した。建設機械や農業機械向けの需要回復が、エンジン事業の有機的成長を支えた。
エネルギー部門では、2月初旬に買収を完了したフレルク・アグリゲートバウ(Frerk Aggregatebau)が寄与し、グループ全体の新規受注増加額のうち約1億4,500万ユーロを占めた。
受注残高は期末時点で7億3,860万ユーロとなり、前年同期末の5億2,100万ユーロを大きく上回った。
売上高は全セグメントで増加し、エンジン、サービス、エネルギー事業が主な成長要因となった。
調整後EBITは3,730万ユーロに増加。売上拡大による工場稼働率向上に加え、研究開発(R&D)費削減などフューチャー・フィット施策の効果が利益を押し上げた。特に新技術部門「ニューテック(NewTech)」では、市場ニーズに合わせた開発テーマの見直しにより、研究開発費を大幅に圧縮した。
また、ソベック・グループ(SOBEK Group)が引き続き利益に貢献したほか、排ガス後処理子会社のHJSエミッション・テクノロジー(HJS Emission Technology)も収益改善が進んだ。
営業キャッシュフローは2,590万ユーロのプラスだったが、前年同期の5,090万ユーロから減少した。受注増に伴う在庫積み増しや、フューチャー・フィット関連の退職金支払いなどが影響した。
M&Aを除くフリーキャッシュフローはマイナス720万ユーロとなった。
2026年通期については、売上高23億〜25億ユーロ、調整後EBIT率6.5〜8.0%の見通しを据え置いた。M&Aを除くフリーキャッシュフローは「数千万ユーロ台後半」を見込んでいる。
■ドイツ(DEUTZ)について
ドイツは1864年にドイツ・ケルンで創業した世界最古のエンジンメーカー。近年は従来型エンジンメーカーから、持続可能なモビリティおよびエネルギーソリューションを提供するシステムサプライヤーへ事業転換を進めている。建設機械、農業機械、フォークリフト、高所作業車、発電機、商用車、鉄道車両向けなど幅広い用途向けに駆動システムを展開しているほか、保守・補修、部品供給、リマンufacturing、デジタルサービスなどのアフターサービスも強化している。世界約180カ国に1,250カ所超の販売・サービス拠点を持ち、従業員数は約6,000人。2025年売上高は20億ユーロ超。
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