・容量25万m³、純国産技術の集大成が国際的評価を獲得
IHIグループのIHIプラントと清水建設が共同施工した、東京ガス扇島LNG基地(神奈川県横浜市)の4号地下式LNGタンク(容量25万m³)が「Largest in-ground LNG storage tank(最大のLNG地下タンク)」としてギネス世界記録™に認定された。4月20日に認定証贈呈式が執り行われ、本認定は東京ガス、清水建設、IHIプラントの三社連名による取得となった。
■ 大阪城天守閣がすっぽり入る巨大構造物
本タンクは大阪城の天守閣がすっぽり収まるほどの巨大構造物で、一般家庭約36万軒の1年分の都市ガス使用量に相当する容量を備える。主要寸法は内径72,000mm(メンブレン内径)、最高液深61,700mmに及び、設計温度は-162℃、設計圧力は23.5kPaという極低温・高圧環境下での安定運用が求められる。
2013年の竣工以来、東京ガスが10年以上にわたり無事故で安定運用を続けてきた中で、世界最大級の本タンクに導入した多くの新技術が実運用の場で確かな信頼性を獲得。世界に示すべき成熟した技術と判断されたことが、今回の認定につながった。
■ 技術的挑戦──覆土式屋根・高強度材料・最新耐震設計
本タンクの施工は清水建設とIHIプラント(当時はIHIのプラント部門およびIHIプラント建設)の共同企業体が担当した。敷地制約がある中で大容量化を実現するため、覆土式屋根構造や最新テクノロジーを駆使した耐震設計を採用。より大きな圧力に耐えるべく、高強度鉄筋や高圧縮強度保冷材も導入されている。
■ 1970年から積み上げた純国産技術、37基の施工実績
IHIプラントは1970年、東京ガス根岸LNG基地に日本で初めて地下式LNGタンクを建設して以来、これまでに37基の地下式LNGタンクを施工してきた。本技術は東京ガスとの共同開発からスタートした純国産技術であり、LNGの温度変化による膨張・収縮に対応するメンブレンをはじめとした独自技術を有する。今回のギネス認定は、半世紀以上にわたる技術蓄積の結晶といえる。
■ エネルギートランジションへの貢献を見据えて
IHIプラントは地上式・地下式を問わず国内外で数多くのLNGタンク建設実績を持つトップメーカーとして、今後も持続可能なエネルギートランジションを推進し、低炭素社会の実現に貢献する方針を示している。
LNG需要が国内外で依然として底堅い中、世界最大の貯蔵能力を持つ地下式タンクが国際的な認証を取得したことは、日本のプラント建設技術の高さを改めて内外に示す成果となった。
(参考)4号地下式LNGタンク主要諸元
貯蔵容量:250,000 m³
貯蔵液:液化天然ガス(LNG)
設計温度:-162℃
設計圧力:23.5 kPa
液密度:475 kg/m³
貯槽内径(メンブレン内径):72,000 mm
最高液深:61,700 mm
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