・国内一貫生産の強みを最大化し、将来の成長基盤を構築
ナカシマヘルスフォース(岡山市東区)は4月15日、岡山県赤磐市岩田地区に新本社・工場を移転・新設すると発表した。2026年5月着工、2027年12月稼働開始を予定している。
今回の移転・新設は、単なる生産機能の強化にとどまらず、事業拡大や「研究開発型ものづくり企業」としてのさらなる高みを目指す中長期的な成長基盤構築を目的とする。これにより、持続的な競争力強化と企業価値向上を実現し、整形外科領域でのQOLソリューション提供を推進する方針。
■移転・新設の背景と目的
同社は2027年に事業開始から40年を迎える。内資企業として整形外科医療機器メーカーでは最後発ながら、日本に根差した製品開発や産官学連携を通じた革新的製品の上市により着実な成長を重ね、特に直近5年で売上高約2倍、従業員数約1.4倍と規模を拡大してきた。
しかし急成長の副作用として、現工場の生産能力が頭打ちとなったほか、人員収容優先の結果、執務環境が昨今のオフィストレンドに見劣りする状況に。また、取扱物量増加に伴う物流機能強化も課題となり、物流効率向上と安定供給体制の構築が求められていた。これらの抜本的な改善と中長期成長を見据え、移転・新設を決定した。
■新本社・工場の概要
名称は「ナカシマヘルスフォース株式会社 本社・工場」。所在地は岡山県赤磐市岩田地区(正式住所は今後決定)。
敷地面積は3万7072㎡で、工場棟は鉄骨造2階建て・延べ床面積1万1768.73㎡、本館棟は鉄骨造3階建て・延べ床面積5918.37㎡。投資金額は約100億円で、竣工は2027年10月予定、稼働開始は同年12月を予定している。
■新本社・工場のコンセプト
基本コンセプトは3点。
①機能集約:これまで本社工場のほか別途設けていた研究拠点「R&Dセンター」を集約し、部門間連携強化と意思決定の迅速化を図る。これにより「研究開発型ものづくり企業」としての高品質製品・サービス提供体制を構築する。
②生産能力向上と生産技術開発を通じた高生産性・高付加価値工場:現工場の施設限界を解消するため、レイアウト最適化や設備投資(省人化・自動化設備導入、金属3Dプリンター増設など)を実施。生産性・付加価値を高め、安定的で競争力の高い生産体制を構築するとともに、将来的な技術革新や事業拡張に対応可能な拡張性を備える。
③災害対応強化:医療インフラの一端を担う事業者として、大規模自然災害発生時も可能な限り製品供給を継続するため、本社併設の物流機能拠点を整備。設備面では太陽光発電、自家発電機、貯水槽による用水確保を講じた。
工場棟の特徴として、建屋延べ床面積は現工場の約3倍となり、クリーンで環境管理された建物内には「大規模成長投資補助金(経済産業省)」を活用した省人化・自動化設備を配置。近年「井上春成賞」「大河内記念技術賞」「ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」を受賞した金属3Dプリンターを最新鋭機で増設し、患者適合型製品(患者一人一人に最適な製品)の製造を拡大する。
管理棟(本館棟)では、設計過程で社員参加型検討を実施。「Well Being」をキーコンセプトに、多様な働き方に対応したレイアウトや部門・職種の垣根を越えたコミュニケーション空間を採用。社員同士のつながりや新たなアイデア創出を促進し、人材確保・定着と会社全体の持続的成長につなげる。
■移転先選定理由
岡山県赤磐市は、岡山市中心部へのアクセスに優れながら豊かな自然環境とゆとりある事業用地を兼ね備える。山陽自動車道・岡山インターチェンジへのアクセスが良好で、広域交通網にも恵まれている点が評価された。交通利便性と落ち着いた環境の両立が可能であり、円滑な事業活動と働きやすい職場環境の実現に合致した。
同社は本移転を通じて事業成長と企業価値向上を目指すとともに、雇用機会創出、防災面での取り組み強化、地域産業振興への寄与を図り、赤磐市のさらなる発展に貢献する。工事期間中の地域環境・安全確保については、施主として最大限配慮して進める。
■現工場の今後の取り扱い
新本社・工場が完全稼働するまでの期間、現工場も一部機能を平行稼働させる。その後の利活用については、製造技能承継のための教育研修施設としての活用、一時的な生産需要増に対応するサブ工場としての活用、またはナカシマグループの別事業会社による活用などを検討している。
■プロジェクト概要
- 会社:ナカシマヘルスフォース株式会社(NAKASHIMA HEALTHFORCE)
- 移転先:岡山県赤磐市岩田地区(正式住所は今後決定)
- 着工予定:2026年5月
- 稼働開始予定:2027年12月
- 投資金額:約100億円
- 敷地面積:37,072㎡
- 工場棟:鉄骨造2階建て、延べ床面積11,768.73㎡
- 本館棟:鉄骨造3階建て、延べ床面積5,918.37㎡
- 主なコンセプト:機能集約、生産能力向上・高生産性工場、災害対応強化
- 目的:国内一貫生産体制の強化と「研究開発型ものづくり企業」としての成長基盤構築
- 現工場扱い:新施設稼働まで一部平行稼働、その後教育研修・サブ工場・グループ活用などを検討
コメントを投稿するにはログインしてください。