・ドイツ・ヴェルト拠点で自動クレーン4基導入、搬送効率を大幅向上へ
コネクレーンズ(Konecranes):2026年4月16日
コネクレーンズは4月16日、ドイツのパーム(Palm)が運営するヴェルト(Wörth)工場の自動化紙ロール倉庫の近代化プロジェクトを受注したと発表した。真空リフターを備えた自動クレーン4基の導入に加え、ソフトウェア更新およびクレーン走行路の刷新を実施し、処理能力と倉庫効率の向上を図る。プロジェクトは2025年に開始され、2027年まで継続する。
パームは欧州各地に生産拠点を持つ段ボール原紙(コンテナボード)の大手メーカー。ヴェルト拠点では抄紙機による生産と隣接する自動化紙ロール倉庫を運営しており、同倉庫には従来からコネクレーンズ製の自動クレーンが導入されている。
今回の近代化では、倉庫6ベイのうち2ベイに設置されている既存クレーン2基を撤去し、新たに4基へ増強。あわせてクレーン走行路の更新とマテリアルフロー全体の最適化を進める。
また同社は、従来のクレーン自動化に加え、床上搬送機器向けの新たな制御システムを初導入する。これにより、クレーン領域にとどまらないマテリアルハンドリング全体の自動化ソリューション提供能力を強化する。新制御システムは2025年9〜10月に稼働中環境下で導入され、既に実運用での検証を完了している。
設備面では、2026年春に最初の自動クレーン2基と走行路の設置・試運転を実施し、続いて2027年春に残る2基と第2走行路を導入する計画。
プロジェクトの成功要因として、両社が数年にわたり実施したパイロットフェーズが挙げられる。システム設計段階から共同で要件定義とソリューション検討を行い、コネクレーンズ側で詳細なシミュレーションを実施。これにより実現可能性の検証と倉庫効率向上効果の可視化を行った。
コネクレーンズのEMEA地域プロセスクレーン営業担当バイスプレジデント、マルクス・オットー(Markus Otto)氏は「本プロジェクトはパームとの長年の協力関係のもとで実現した。単なる設備納入から始まった関係は、マテリアルフロー最適化や効率向上を共同で推進する真のパートナーシップへと発展している」と述べた。
一方、パーム(Palm)のコンテナボード部門CTOであるユルゲン・コッセ(Jürgen Kosse)氏は「ヴェルトの完全自動化紙ロール倉庫の拡張・近代化により、積載能力を30%向上できる見込み。これにより高品質な製品をより迅速かつ柔軟に顧客へ供給できる。長年の協業で培った自動倉庫運用の知見をさらに発展させ、ジャストインタイム供給の水準を引き上げる」とコメントした。
コネクレーンズは、デジタル化や先進技術への投資を背景に、マテリアルフローの効率化と脱炭素化、安全性向上を推進する総合ソリューションプロバイダーとしての地位強化を進めている。世界50カ国以上で約1万6500人を擁し、2025年の売上高は42億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している(銘柄コード:KCR)。
コメントを投稿するにはログインしてください。