エア・リキード、広島に半導体向け産業ガスプラント2基新設、AIチップ増産支援で2億ユーロ投資

エア・リキード(日本エア・リキード合同会社:東京都港区)は4月16日、日本における半導体増産対応として、広島県内に最新鋭の産業ガスプラント2基を新設するプロジェクトを発表した。世界的半導体メーカーとの長期契約に基づき、総額2億ユーロ(約376億円、188円換算)を投じて自社工場として建設・運営し、AI向け次世代チップの生産拡大を支える。

今回のプロジェクトでは、2028年末の稼働開始を目指し、超高純度の窒素、酸素、アルゴンを大規模に供給する製造設備を整備する。これらのガスは半導体製造工程における清浄度や歩留まり、信頼性を左右する重要要素であり、最先端プロセスでは極めて高い純度管理が求められる。

同社は新設プラントを通じて、急拡大するAI関連半導体需要に対応するとともに、日本の半導体供給体制の強化に貢献する方針。特に生成AIや高性能コンピューティング(HPC)の普及に伴い、先端ロジックおよびメモリ分野では生産能力増強が急務となっており、産業ガスの安定供給インフラの重要性が高まっている。

エア・リキードは日本国内で40年以上にわたり半導体産業を支えてきた実績を持ち、つくばの先端材料開発拠点をはじめ、全国で78カ所のエレクトロニクス関連プラントを展開。さらに「イノベーションキャンパス東京」を拠点に、次世代チップ製造に向けた材料開発やプロセスソリューションの高度化を進めている。

今回の投資により、同社は日本およびアジアにおける半導体分野での供給体制と技術基盤を一段と強化し、主要顧客の設備投資・生産拡張を中長期的に支援する。

エア・リキードのロニー・チャルマーズ アジア太平洋担当グループバイスプレジデントは「本プロジェクトは、AI技術の中核となる次世代チップ開発に向けた顧客の急速な投資拡大に応えるものだ。品質・安全・信頼性の面で最高水準を求めるニーズに対し、当社の技術と供給力で応えていく」とコメントした。

■プロジェクト概要
所在地:広島県
投資額:約2億ユーロ(約376億円)
設備内容:半導体向け産業ガスプラント(2基)
供給ガス:超高純度窒素/酸素/アルゴン
用途:AI向け次世代半導体チップ製造
契約形態:長期契約に基づく自社建設・運営(オンサイト供給)
稼働開始:2028年末予定

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